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高速・高画質・低コストの最新エンジンと快適な操作性を備えた複合機の最高峰――「HP Photosmart 3310 All-in One」(2/3 ページ)

「HP Photosmart 3310 All-in One」は、日本ヒューレット・パッカードが誇る複合機のフラッグシップモデルだ。最新エンジンの搭載とともに、プリンタ/ダイレクトプリント/スキャナ/コピー/FAXの5機能に加え、無線LAN/有線LAN/自動両面印刷機能までも盛り込まれている。これだけの機能を備えながら、同社の直販価格で4万2840円と安価だ。ここでは、その秘密と多彩な機能の魅力に迫ってみた。

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多ノズルのヘッドと新開発のフォト用紙で高速なフォトプリントを実現

 新しいプリントエンジンに変わっても、製品コンセプト自体に揺らぎはない。HPのプリンタが目指すものは、今も昔も「快適なプリント環境の構築」で一貫している。

 快適なプリントとなると、やはり筆頭に上がるのはプリントスピードだ。従来のHPプリンタは高速なテキスト印刷に対し、フォトプリントは今一歩ふるわなかったが、このイメージはSPTの登場によって完全に払拭されたといってよい。何しろPhotosmart 3310のヘッドは、3900ものノズル(650×6色)を装備している。おまけに1秒間に噴出できるインク滴をコントロールするドロップ周波数も従来比で約1.5倍に引き上げているため、プリントスピードがとにかく速い。恐らく、従来のHPプリンタを使用してきたユーザーが本機を使用して最も驚くのはこの点だろう。

 膨潤型メディアのプレミアムプラスフォト用紙だと乾燥時間の関係から速度が落ちるが、新開発の多孔質メディアであるアドバンスフォト用紙でのプリントスピードは、まさに快速の一言に尽きる。これならば最大dpiのL判フチなしが約54秒(膨張型は約93秒)で印刷可能だ。まさにストレスなく、サクサクと印刷できるので、思わず度を越してプリントしてしまうほどだ。しかも山ほど印刷したところで、L判一枚あたりのランニングコストは19円と安いので、懐にも優しい。速度とコストの両面で手軽にプリントできるのはうれしい限りである。

L判印刷のベンチマークテスト結果。6色合計で3900もの高密度/多ノズル化と高速化を果たした新プリントヘッドにより、新開発の多孔質メディア「アドバンスフォト用紙」を使えば、最大dpiのL判フチなし印刷が約54秒と非常に高速で行える
Photosmart 3310で利用する染料インク(HP177シリーズ)6色とL判のアドバンスフォト用紙200枚がセットになったQ7968AJは、直販価格で3885円、1枚あたりのコストは約19円と従来機に比べぐっと低価格ですむのがうれしい

有線/無線のネットワーク機能を標準でサポート

IEEE802.11g/bの無線LAN機能を標準で搭載する。設定はウィザード形式で簡単に行えるほか、Windows Connect Now!もサポートしている

 そして極めつけは、ネットワークへの対応だ。Photosmart 3310は100BASE-T/10BASE-Tの有線LANに加え、IEEE802.11g/b対応の無線LAN機能を標準で搭載しており、別途オプションを購入することなくネットワークプリンタとして活用できる。それもインフラストラクチャだけでなく、アドホックもサポートしているので、少数のPCをアクセスポイントなしで使っているような環境でもスムーズな導入が可能だ。暗号化はWEP/WPA II/WPA/TKIP/AESをサポートしており、セキュリティ面でも抜かりはない。

 本誌の読者は複数のPCを持っていて、すでにネットワーク化もすんでいると思う。ただ、複合機でネットワーク機能を標準でサポートしているモデルは少なく、複合機やプリンタはスタンドアロンで使用している場合が意外に多いのではないだろうか。その点、本機は別途追加投資をすることなく、有線/無線のネットワークに組み込めるのは見逃せない。もちろん、プリンタやスキャン(フィルムスキャンを含む)だけでなく、カメラダイレクト用のメモリスロットをメモリカードリーダー&ライターとしても活用できる。何より、USB接続だけの複合機/プリンタでは設置場所がPCのそばに限られるのに対し、本機はそのような制限から解放されるのは大きなアドバンテージに違いない。

 家庭用のインクジェットプリンタをネットワークで運用するにあたって、わずらわしいのは給紙容量の少なさだ。3310の給紙容量はメイン給紙トレイが100枚、フォト給紙トレイが20枚と比較的大きい。排紙トレイにしても50枚までためられるので、印刷のたびに給紙に出向かずにすむ。

100BASE-TX/10BASE-T対応の有線LANやFAX用のジャック、PCとの接続に利用するUSB 2.0の端子は背面左側にまとまっている
前面右側に5種類のメモリカードに対応したスロットと、PictBridgeでデジカメと接続するためのUSB 1.1端子が並ぶ
HP伝統の前面給紙/排紙システムを採用。下段がメイン給紙トレイで最高100枚、上段のフォト給紙トレイは最高20枚まで蓄えられる

ユーザーの負担を軽減する自動機能を豊富に用意

 印刷設定の手軽さもHPプリンタの魅力である。特にダイレクトプリントやコピーの簡便さは、比肩し得る製品がないといってよい。何しろ、メディアセンサーが用紙サイズと種別を自動検知するため、ユーザーは給紙トレイを指定(メインまたはフォト)して、印刷ボタンを押すだけでよいのだ。もちろん、詳細な設定メニューも用意されているので、気に入った写真をしっかりと調整して印刷することも可能だ。この場合も、操作の主体が本体の十字ボタン(ダイレクトプリントの場合)なので煩雑さは感じない。この辺りは、本機のみの特徴ではないが、やはり秀逸と言わざるを得ない。

 そのフォト給紙トレイだが、Photosmart 3310では電動式を採用し、自動的に用紙をフィードするようになった。このため、メイン給紙トレイとフォト給紙レイに常時用紙を装填しておけば、ネットワーク経由でも用紙の使い分けができる。フォト用紙を長期間に渡って放置するのは、さすがにお奨めできないが、使用頻度が高い人ならば重宝するだろう。また、名称こそフォト給紙トレイだが、用紙サイズはハガキまで対応している。メイン給紙トレイの容量と合わせれば、大量のハガキを印刷する時にも有用だ。両面印刷機構も標準で備えており、宛名面と文面を一回の印刷指定で行えることも魅力である。

 なお、プリンタ使用時で最もストレスを感じるのは、エラー、特にミスフィードから生じるペーパージャムだ。今回筆者が使用した限りではそのような問題は発生せず、快適に扱えた。

左はドライバの画面で、シンプルゆえに操作に迷うこともない。内蔵のセンサーで用紙のサイズや種類を自動的に判別してくれるのはHPプリンタならではだ。中央はおなじみのフォトシート(ちなみにフォトシートの元祖はHPだ)と新開発のアドバンスフォト用紙で、裏面にバーコードが印刷されている。内蔵センサーがこのバーコードを読み取って、用紙の裏表を判別し印刷モードを「きれい」に自動設定してくれる。右は両面印刷ユニットで、もちろん標準で付属する

提供:日本ヒューレット・パッカード株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年5月15日

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