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緻密な蒔絵が映える黒塗りのスキャナeドキュメントJAPAN2006

WPCの隣の会場で同時開催されている「eドキュメントJAPAN2006」に、伝統工芸の粋を集めた両面カラースキャナが展示されていた。正直、やりすぎという気がしないでもない。

 WPC TOKYO 2006が行われる東京ビッグサイトでは、文書の電子化にフォーカスした展示会「eドキュメントJAPAN2006」も同時開催されている。画像情報マネジメントショウとして44年の歴史を持つイベントだ。

 eドキュメントJAPAN2006ではオフィス向け製品をメインにした展示が多いが、あのキーボードも出品されていると聞き、再会に胸を躍らせてPFUのブースを訪れた。めあての製品はキートップに輪島塗を採用して話題を集めたHHKBシリーズ10周年記念モデル「HHKB Professional HG JAPAN」。キーに触れたときの質感は、1度でも試せば記憶に刻まれるほど上質だ。

 担当者に受注状況を聞いたところ、発表から1週間弱の現時点ですでに複数件のオーダーが入っており、しかも50万円の輪島塗モデルのほうが売れているという。50万円といえば「HHKB Professional2」(キーボードにこだわるユーザーから高い評価を得ている)でさえその消費税で買えてしまう価格。世の中にはいろいろな人がいるということを改めて認識させられる。ちなみにHHKB Professional HG JAPANとの再会はショウケースを通していたため、再びあのキータッチを体験することはできなかった。

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 驚かされたのは、その隣に展示されていた見慣れないデザインのScanSnapだ。一見して分かる高濃度のオーラを発しており、こちらも輪島塗が施され、さらにボディには美しい蒔絵(まきえ)が描かれている。ただ、以前のインタビューでは、HHKB Professional HG JAPANに輪島塗を採用した理由として、その質感の高さや耐久性・抗菌性を挙げていたはずで、スキャナに漆塗りを施す意味についてはよく分からなかった。もっともこちらは販売予定のない参考出品。“とりあえず作ってみた”感が強いコンセプトモデルとはいえ、これほどまでに美しいドキュメントスキャナを見たことがないのも事実だ。

石川県輪島市の輪島塗工房「大徹漆器工房」所有というScanSnap。現行モデルに蒔絵と漆塗りが施されている。天面からトレイまで緻密で美しい細工だ。ちなみに、機能的には標準モデルと変わらないはず(同社)としながら、一度も紙が通されたことはない

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