「デル・モデルのコピーは難しい」――スティーブ・フェリス副社長に聞く:バッテリー問題は影響なし(2/2 ページ)
デルで日本/アジア太平洋地域を担当するスティーブ・フェリス副社長に、日本の現状や課題、今後の展望を聞いた。
――2007年前半に設立予定のインド工場の位置づけを教えてください。
フェリス副社長 インド市場を見ていくと、インドにおけるデルの出荷台数ベースは直近で93%もの伸びを見せています。これはデルの中で最も高い成長率です。今回の工場建設により、インドのお客様にいち早く製品を届けることができるようになりますし、より細かなニーズにも対応できるようになります。また、財務面での利点も見逃せません。ちなみに、インド工場で製造された製品は、すべてインド国内向けに出荷されます。
――レノボなどのライバルは脅威に感じますか。
フェリス副社長 レノボだけでなく、さまざまなライバルメーカーがデルのダイレクトモデルをコピーしようとしていますが、それは難しいです。BTOによる直販システムは単純に見えるかも知れませんが、デル設立以来の22年間のノウハウが凝縮されており、思ったよりも複雑なのです。業界のかたがたがデル・モデルを研究されるのは、われわれにとって光栄なのですが、そう簡単にはまねができないと考えています。
――最後に、日本市場の印象をお聞かせください。
フェリス副社長 日本市場の特性は、いろいろな意味で規模の大きい、また技術的にも先端を走る企業がたくさんあるということです。技術面では、オープンスタンダードが広まってきているのが、非常にいい傾向と見ています。
われわれに関しては、プロセス面で向上するにはうってつけのマーケットと言えるでしょう。なぜなら、日本のお客様は要求が非常に高いからです。日本のお客様に満足してもらうためには、いろいろな面でプロセスを向上させなければならず、それらは日本のデルだけでなく世界のデルに役立つからです。
そういう意味で、今後もデルにおける日本の重要性は変わりはありません。
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