VGX-TP1はどうして円い:2007年春 Vista搭載PC特集
「テレビサイドPC」と呼ぶ「VGX-TP1」の特異な形状にはどういう“意図”がこめられているのだろうか。発表当日に行われた製品説明会でソニーが語る。
ソニーは、1月16日に発表したWindows Vista搭載の2007年春モデルの製品説明会をホテルの一室を借り切った会場で行った。生活空間を再現したスペースでVGX-TP1と大画面液晶TV「BRABIA」を設置することで、実際の使用に近い状況で、新しいVAIOのコンセプト「テレビサイドPC」の使い勝手を紹介。
リビングを模したホテルの1室で行われた新製品説明会は、今回発表された製品の中でもっともユニークな形状を持つ「VGX-TP1」、そしてVGX-TP1といっしょに使うことを想定してデザインテイストをそろえたデジタルチューナー「VGX-DT1」やワイヤレスオーディオモジュール「VGF-WA1」と組み合わせた「イメージ」をアピールした。
VGX-TP1の紹介では、始めに映像出力インタフェースとして用意されているHDMIでBRAVIAと接続している状況を見せながら、ソニーが「テレビサイドPC」と呼ぶVGX-TP1のコンセプトをアピール。次いでリモコンでVGX-TP1を操作しながら“テレビサイドPC”の使い勝手を紹介していった。
リモコンに用意された「VAIO」ボタンを押すと呼び出されるリモコンランチャーやMediaCenterからアクセスできる各種コンテンツプレーヤーを紹介。なかでも、「CMだけを抽出して一覧」「番組で示されたテロップを一覧表示してインデックス代わりに使う」などの録画した地上アナログTVの再生で新しく用意されたモードを中心に説明が行われた。
また、リモコンでインターネットにアクセスしてWebページのブラウジングやRSSを介したアクセスを行う「VAIOリモコンブラウザー」の操作状況も紹介され、リモコンだけでWebブラウジングしたりRSSから情報を取得たりする操作に加えて、リモコンを利用して文字を入力する実演も行われた。
説明会ではVGX-TP1が特異な形状を持つ筐体を採用した理由についても言及。従来、大画面液晶TVをPCを接続するには設定が難しくてハイエンドユーザーしか行えなかったが、HDMIインタフェースを用意することで、ハイエンドユーザーでなくても大画面TVとPCを接続できるようになったことや、普通のユーザーが大画面液晶一体型PCを購入するより、PCを大画面TVに接続するほうが手軽で安価であることに気が付き始めている状況を挙げ、VGX-TP1はそういう「普通のユーザー」に訴求するために「円い」筐体が採用されたと説明した。
“白い”カラーリングはリビングに自然に溶け込むことを目的として採用しており、開発においては試験的にほかの色でカラーリングした筐体も用意したがテスト段階で違和感があったと述べている。このようにソニーは「白」をVGN-TP1の重要なコンセプトとして考えているため、現状ではカラーバリエーションを用意する予定はないとのことだ。
なお、対応するネットワークが有線で100BASE-TX、無線でIEEE 802.11 b/gに限られる点についてソニーは「価格を低くするために生産コストを抑えるため」と説明している。一方でVGAインタフェースを搭載しているが、これについては「VGX-TP1を“かわいいPC”としても使ってくれるユーザーにも使ってもらいたい」「VAIO type X Livingで多くのユーザーからVGAを用意して欲しいと要望があった」「プロジェクタの接続を想定して」用意したと答えている。
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