レビュー

ランボルギーニ×Vista Ultimateは究極のノートPCなのか!?――写真で見る「ASUS-Lamborghini VX2」エンジン音とともに起動

ASUSとランボルギーニのコラボレーションによる「ASUS-Lamborghini VX2」は“最高級の性能とスタイル”を目指したノートPC。それでは試乗してみますか。

眺めるだけでなく、手が届く“スーパーカーPC”

ASUS-Lamborghini VX2

 「ASUS-Lamborghini VX2」は、PC部の開発と設計を台湾のASUS(ASUSTeK Computer)が、デザインをイタリアのランボルギーニ(Automobili Lamborghini)が担当したハイエンドノートPCだ。昨年11月に発売された前モデル「VX1」は200台の限定生産だったが、発売後間もなく完売したため、購入を検討しているうちに店頭から姿を消してしまったという人も少なくないだろう。

 今回のVX2は限定モデルではなくなり、3月下旬より大手量販店を中心に販売中だ。標準価格はオープン、実売価格は40万円前後と高額だが、高級志向のハイエンドモデルにふさわしい性能を持つ。

 基本スペックは、CPUにCore 2 Duo T7400(2.16GHz/4MバイトL2キャッシュ)、チップセットにIntel 945PM Expressを採用。メモリは1Gバイト×2の2Gバイト(PC2-5300)、HDDは160Gバイト(Serial ATA/5400rpm)、光学ドライブはDVD±R DL対応のDVDスーパーマルチを備えている。

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 モデルチェンジに際して、新たにWebカメラを追加したほか、OSをWindows XP ProfessionalからVista Ultimateに世代交代し、液晶ディスプレイを1400×1050ドット表示の15インチスクエアから1680×1050ドット表示の15.4インチワイドに、グラフィックスチップをGeForce Go 7400 VXからGeForce Go 7700(ビデオメモリは512Mバイト)に強化した。現状で数少ないVista Ultimate搭載ノートPCとしても注目できる存在だ。

 イエローとカーボンブラックの2色のカラーバリエーションから、今回はイエローのモデルを入手できたので、写真とともに解説しよう。

ランボルギーニのロゴエンブレムが入った専用のレザー製キャリングケースが付属する(写真=左)。ASUSのロゴはレザーの型押しでさりげなく入っている。2ウェイバッグなので、ショルダーベルトを装着して肩掛けで利用することも可能だ。緩衝材の役割を持つインナーケースにもランボルギーニのロゴエンブレムが入っている(写真=中央)。通常のインナーケースのほかに、PC本体をすっぽり包む布製の袋も同梱されている(写真=右)。布製の袋はブラックのベルベットで光沢感があり、上質な雰囲気を演出するのに一役買っている。そのほか、Bluetooth接続のワイヤレスマウスとレザーのマウスパッドも付属する
ランボルギーニのボディを意識した天板は、ブラックのメッシュパーツとノートPCとしては珍しい鮮やかなイエローが印象的だ(写真=左)。イエローの塗装は4層式になっており、塗装に48時間を要するという。ちなみにカーボンブラックモデルの天板は5層構造のカーボンファイバー製となっている。1680×1050ドット表示の15.4インチワイド光沢液晶ディスプレイを装備(写真=中央)。映像エンジンSplendidにより、目的に応じて複数の画質モードを使い分けることが可能だ。液晶にドット抜け(常時点灯ドット)が見つかった場合、購入後30日以内であれば無償で液晶パネルを交換するZBD(Zero Bright Dot)サービスが付加されている。液晶パネルの上には、130万画素のWebカメラを備えている。キーボードは、カーソルキーが1段下がっていないことを除けば、無理のないレイアウトだ(写真=右)。ブラックのレザーとイエローのステッチは、車内のレザーシートを意識したという。キーボードの上部には、省電力モードや無線LANのオン/オフなどを切り替えるワンタッチボタンを搭載。タッチパッドは、ボタン部分とパッド部分、指紋センサーを一体化したこだわりのデザインだ
本体サイズは363(幅)×263(奥行き)×18~38ミリ(高さ)、重量は約2.93キロだ。ボディは、イエロー、ブラック、シルバーの3色で塗り分けられている。前面にインタフェースは用意されていない(写真=左)。背面にはバッテリーとロック用のホールがある(写真=右)
左側面にはDVDスーパーマルチドライブ、DVI出力、アナログRGB出力、S-Video出力、USB 2.0×2、1000BASE-Tの有線LANを装備(写真=左)。DVI出力は付属の変換ケーブルを使用して、DVI-Dに接続する仕組みだ。右側面には、USB 2.0、4ピンのIEEE1394、ExpressCardスロット(54/34)、SDメモリーカード/MMC/メモリースティックPro/xDピクチャーカード共用スロット、ヘッドフォン出力(光デジタル出力共用)、マイク入力、FAXモデム、赤外線通信ポート、DC入力が用意されている(写真=右)。IEEE802.11a/b/gの無線LANとBluetooth 2.0+EDRも搭載している
約2.5時間の連続駆動が可能なリチウムイオンバッテリーと、A4ノートPCとしては標準的なサイズのACアダプターが付属する(写真=左)。ネジ止めされた背面のカバーを外すことで、メモリスロット、HDDにアクセスできる(写真=中央)。SO-DIMMのメモリスロットは2基あるが、初期状態で1GバイトのPC2-5300メモリが2枚装着されており、どちらも埋まっている。光学ドライブも取り外せるが、ウェイトセーバーなどは用意されていない。背面のCPUクーラーを覆うカバーには、ランボルギーニのホイールを模したデザインが施され、その下にはシリアルナンバー入りの金属製プレートが配置されている。

 このように、VX2は単にハイスペックなだけでなく、ランボルギーニのデザインによる高級感あるボディも兼ね備えている。さらに特筆したいのは起動音で、電源ボタンを押すと、“ヴォーン”というエンジン音とともに立ち上がり、気分を盛り上げてくれるのだ。BIOS起動時に“ピッ”といった少々情けないビープ音が鳴ることはない。外観から中身まで、高級車のイメージを大事にしており、まさにカーマニア垂涎のノートPCと言える。

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