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お盆明けのアキバに並ぶ“尖った”製品古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)

ユーザーの注目を集める“きわどい”製品がお盆明けのアキバに出回り始めた。“アレ”な裏技で話題の「Monster X」も再入荷している。

瞬殺の「Monster X」と、スルーされるキワモノシリーズ

Monster Xの再入荷を知らせるツートップ秋葉原本店のPOP

 7月末に登場し、瞬く間に売り切れたエスケイネットの「Monster X」が、木曜日の夜からいくつかのショップに再入荷している。価格は初回と同じ3万円弱で、在庫は潤沢。しかし、「多分週末には売り切れるでしょう」(ツートップ秋葉原本店)とのこと。ツートップ秋葉原本店のほか、BLESS秋葉原本店やフェイスアキバ店、TSUKUMO eX.などでも販売される予定だ。

 Monster Xは、D4入力端子からHD映像を取得して、最大1920×1080ドットのフルハイビジョン表示ができるビデオ入力アダプタ。基板のある部分に傷を付けてレジストリを一部加工すると、HD映像がキャプチャできると噂になり、一部のユーザーに大ヒットした。

 もっとも、その人気は“自己責任が問われる使い方”が支えているため、7月末には「コンテンツメーカーからすぐにクレームがくるはず。製造中止には至らなくても、次回以降は仕様を変えてくるでしょう」(某ショップ)との声が大半だった。ところが、ツートップ秋葉原本店によると、今回再入荷した製品は初回版からの変更は見られないという。「PV4が店頭に出回る可能性は低いので、初回に買えなかった人が飛びつくでしょう」とのことだ。

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 話題に上った「PV4」とは、アースソフトが製造するD4入力による、HD映像の“キャプチャカード”。独自コーデックのソフトウェアにより1280×720ドットに圧縮されるが、HD映像をメーカーの仕様通りに録画できる。価格は2万円弱で、9月上旬に登場予定とされている。

 しかし、現状ではアキバに出回る可能性はかなり低そうだ。某ショップは「単純に製造が追いついていない状況。初回はアースソフトの直販サイトだけで販売するでしょう。アキバに出回るのは次回以降です。が、おそらくは初回で圧力がかかるでしょうから、まず期待できないですね」と話す。

 なお、Monster Xと同じく“きわどい”新製品も登場している。玄人志向の「KRHK-PCIEX16toX1」で、価格は3000円弱。在庫は少数だが、こちらは余裕をもって買えそうな状況だ。

 KRHK-PCIEX16toX1は、PCI-Express x1スロットにPCI-Express x16対応カードを挿せるアダプタ。帯域を大幅に制限するためカード本来の性能は期待できないが、ビデオ用の拡張スロットを持たないマザーボードなどでの活用が想像される。

 基板には固定金具などはついておらず、幅も中途半端なので「ロープロファイルカードを挿してもフルサイズにならないし、そもそも自重に耐えられません。物理的な問題が解消できても、まともに動くかは分かりませんし……。久しぶりに本物のキワモノを見たという印象です」(某ショップ)と、使いこなすには相当な工夫と知識が求められるようだ。

 クセの強い製品のため、注目はされるものの、購入するユーザーはほとんどいない様子。「Mosnter Xは、企業側に対して“尖っている”から売れるんです。キワモノシリーズはいつも消費者側に尖っているから、扱いに困るんですよね」とは、あるショップの仕入れ担当者の弁。ただ、言葉の節々には武骨な製品への愛情が感じられた。

玄人志向「KRHK-PCIEX16toX1」(写真=左/中央)。TSUKUMO eX.には、Serial ATAやIDEコネクタとUSB 2.0に変換する基板も同時に入荷した。価格はそれぞれ1980円。店員さんは「KRHK-PCIEX16toX1が客寄せで、こちらが本命でしょう」と分析していた(写真=右)

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