ASUS「P5N-T Deluxe」でnForce 780i SLIを試す:イマドキのイタモノ(3/4 ページ)
NVIDIAから発表された新チップセットを、まずは「マザーボード」の実力から検証してみる。
Intel P35 Expressに匹敵するパフォーマンス、マルチスレッド処理で見せる不思議な落ち込み
実際のベンチマークプログラムを利用して、nForce 780i SLIのパフォーマンスをチェックしていこう。比較対象として用意したのは、Intel X38 ExpressとIntel P35 Expressだ。いずれも、インテルプラットフォームの“非”統合型チップセットで、NVIDIAやAMD(ATI Technologies)のGPUを搭載したグラフィックスカードと組み合わせてPCを構成するユーザーには主要な選択肢と言ってよい。
なお、今回測定に使ったP5T-N Deluxeは、最も早期に用意されたサンプルであるため、BIOSやドライバ(これはNVIDIAのドライバも同様)がチューニング途上である。製品版では結果が改善される可能性が高い。その点を考慮して以下のグラフと評価を参照していただきたい。
テスト環境 | |||
---|---|---|---|
CPU | Core2 Extreme QX6850(3.0GHz) | ||
チップセット | nForce 780i SLI | Intel P35 Express | Intel X38 Express |
マザーボード | ASUS P5N-T | Intel DP35DP | ASUS P5E3 |
メモリ | DDR2-800 | DDR2-800 | DDR3-1333 |
メモリモジュール | PC2-6400(5-5-5) | PC2-6400(5-5-5) | PC3-1066(7-7-7) |
容量 | 2Gバイト | ||
GPU | NVIDIA GeForce 8800 GTX | ||
グラフィックスメモリ | 768Mバイト | ||
グラフィックスドライバ | ForceWare 163.69 | ||
標準解像度 | 1280×1024ドット/32ビットカラー | ||
HDD | HGST HDT725050VLA | ||
フォーマット | NTFS | ||
OS | Windows Vista RTM版 |
nForce 780i SLIでは最高で1200MHzまでのオーバークロックDDR2に対応しているのだが、今回の個体では1142MHz動作までに対応したCorsiarのオーバークロックメモリを利用しても、DDR2-800より上のクロック(具体的には1142MHz、1066MHzなど)に設定するとベンチマークを完走できなかった。このため、メモリ設定はDDR2-800(5-5-5)のみとしている。
全体的にはIntel P35 ExpressとIntel X38 Expressと大きく変わらない性能を発揮したものの、いくつかのベンチマークテストにおいて、インテル系チップセットに比べてやや不利な結果が出ている。具体的には、ビデオエンコード系の結果で、Intel X38 Expressはいうに及ばず、Intel P35 Expressも下回る。SYSmark2007 Previewの結果でも、ほとんどの項目でIntel X38 Expressと同等かむしろよいのだが、グラフィックス処理だけが大きく下回るために、総合結果でもIntel X38 Expressに負けてしまっている。ほかにも、3DMark06のCPU、Lost Planet Extreme Condition<Cave>などでも差をつけられている。いずれのテストもマルチスレッド処理を行っているテストであることを考えると、現状では、このあたりの処理がやや苦手ということが考えられるだろう。
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