ゴールドに輝く“ITA PC”が店頭モデルで登場――「VAIO type L」:2008年PC夏モデル
ボードPCの「VAIO type L」は、直販モデルで人気の「プレシャスゴールド」モデルを店頭でも展開。CPUやメモリなどの基本スペックも底上げした。
ソニーの個人向けデスクトップPCで主力となる「VAIO type L」は、液晶ディスプレイ一体型のスリムなデスクトップPCだ。2008年夏モデルは従来モデルと同様、液晶ディスプレイのサイズにより3つのシリーズに分けられている。いずれも価格はオープンで、5月17日に発売される予定だ。
店頭販売向けのラインアップ構成は、15.4インチワイド液晶搭載の「VGC-LJ」シリーズが4モデル、19インチワイド液晶搭載の「VGC-LM」シリーズが3モデル、22インチワイド液晶搭載の「VGC-LT」シリーズが2モデルと変わっていない。全モデルともプリインストールOSはVista Home Premium(SP1)となり、オフィススイートはOffice Personal 2007を採用する。
15.4インチワイドモデルは店頭モデルのカラーを変更
15.4インチワイド液晶搭載のVGC-LJシリーズは、全5色のカラーバリエーション、本体一体型のタッチパッド付きキーボード、ACアダプタなしで駆動できるリチウムイオンバッテリーの内蔵を特徴としている。
ラインアップは、コスミックブラックのカラーを採用した上位モデルの「VGC-LJ52DB/B」と、基本スペックが同じでカラーリングが異なる下位3モデルで構成される。下位3モデルは、「VGC-LJ52B/W」がエバーホワイト、「VGC-LJ52B/P」がフロスティピンク、「VGC-LJ52B/N」がプレシャスゴールドのカラーを採用する。予想実売価格は、VGC-LJ52DB/Bが18万円前後、下位3モデルが16万円前後だ。
プレシャスゴールドは2008年春モデルの直販専用カラーだったが、好評につき今回から店頭販売モデルでも展開されることとなった。その代わりに、店頭販売モデルに用意されていたブレイジングレッドのカラーは、直販専用に変更されている。
従来モデルと比較して、基本スペックは、CPUがCeleron 540(1.8GHz)からCeleron 550(2.0GHz)へ、メモリが1Gバイトから2Gバイトへと強化された。
それ以外の主な仕様に変更はなく、液晶ディスプレイは1280×800ドット(WXGA)表示の「クリアブラックLE液晶」、ネットワーク機能はIEEE802.11g/bの無線LAN、100BASE-TXの有線LAN、FAXモデムを装備する。バッテリー駆動時間はVGC-LJ52DB/Bが約2時間、下位3モデルが約2.5時間だ。VGC-LJ52DB/Bは地上デジタルTVチューナーも搭載している。いずれも本体サイズは486(幅)×135(奥行き)×313(高さ)ミリ、重量は約5.3キロだ。
ソニー直販のVAIOオーナーメードモデルでは、店頭モデルの4色に前述のブレイジングレッドを加えた全5色からボディのカラーを選択できる。また、店頭モデルにないCPUのCore 2 Duo T8100(2.1GHz)や最大300GバイトのHDD、地上デジタルTVチューナーの有無、Vista Home Basic(SP1)、Office 2007のエディションなどを選択可能だ。
CPUとメモリ容量を強化した19インチワイドモデル
19インチワイド液晶を搭載したVGC-LMシリーズは、カラーバリエーションやバッテリー駆動に対応せず、ワイヤレスのキーボードとマウスを採用する。店頭販売向けモデルの予想実売価格は、ハイエンドの「VGC-LM72DB」が25万円前後、ミドルレンジの「VGC-LM72B」が22万円前後、エントリーの「VGC-LM52DB」が21万円前後だ。
基本スペックを従来モデルと比較すると、VGC-LM72DBとVGC-LM72BはCPUが65ナノ世代のCore 2 Duo T7250(2.0GHz)から45ナノ世代のCore 2 Duo T8100(2.1GHz)へと強化され、VGC-LM72BとVGC-LM52DBはメモリ容量が2Gバイトに倍増した。これにより全モデルのメモリが2Gバイトになったが、メモリの構成は上位2モデルが2Gバイト×1(PC2-5300 DDR2 SDRAM)、VGC-LM52DBのみ1Gバイト×2(PC2-4200 DDR2 SDRAM)となっている。
それ以外の主な仕様に変更はない。液晶ディスプレイはVGC-LJシリーズのクリアブラックLE液晶より色域が広く、外光の反射が抑えられた、1440×900ドット(WXGA+)表示の「クリアブラック液晶」(ピュアカラー)を採用。ネットワーク機能は、IEEE802.11g/bの無線LAN、1000BASE-Tの有線LAN、FAXモデムを搭載している。TV機能は、VGC-LM72DBとVGC-LM52DBが地上デジタルチューナーを装備する一方、ミドルレンジのVGC-LM72BはTVチューナーを備えていない。いずれも本体サイズは574(幅)×169(奥行き)×376(高さ)ミリ、重量は約8.3キロだ。
直販のVAIOオーナーメードモデルでは、CPUにCore 2 Duo T8300(2.4GHz)、メモリに最大4Gバイト、HDDに最大1Tバイト、グラフィックスチップにGeForce 8400M GT(256Mバイト)を選べる。また、TVチューナーの有無(地上デジタル/アナログ両対応も用意)、記録型Blu-ray Discドライブ、IEEE802.11n/a/g/bの無線LAN機能(11nはドラフト)、Office 2007のエディションなども選択可能だ。
22インチワイドモデルはCPUを高速化
VGC-LTシリーズは、VGC-LMシリーズと共通のデザインを採用しつつ、画面を22インチワイドに大型化したものだ。従来同様、本体の大型化にともない、背面にはレバー付きの増設用3.5インチHDDベイが1つ設けられており、ネジを外してカバーを開くだけでHDDの増設や換装が行える。
店頭販売向けモデルの予想実売価格は、上位の「VGC-LT82DB」が31万円前後、下位の「VGC-LT72DB」が26万円前後だ。従来モデルとの比較では、CPUのCore 2 Duoが65ナノ世代から45ナノ世代へ移行し、VGC-LT82DBはT7500(2.2GHz)からT8300(2.4GHz)に、VGC-LT72DBはT7250(2.0GHz)からT8100(2.1GHz)にCPUが変更された。細かいところでは、VGC-LT72DBのメモリ構成が1Gバイト×2から2Gバイト×1(PC2-5300 DDR2 SDRAM)に変わっている。
それ以外の主な仕様は従来モデル通りだ。液晶ディスプレイは1680×1050ドット(WSXGA+)表示のクリアブラック液晶を搭載。ネットワーク機能はIEEE802.11n/a/g/bの無線LAN(11nはドラフト)、1000BASE-Tの有線LAN、FAXモデム、TV機能は地上デジタルチューナーと地上アナログチューナーを各1基備えている。また、VGC-LT82DBはBD-R/REの2倍速書き込み(2層BD-R/REは1倍速)に対応したBlu-ray Discドライブ、グラフィックスチップのGeForce 8400M GTも採用している。いずれも外形寸法は643(幅)×178(奥行き)×418(高さ)ミリ、重量は約9.7キロだ。
ソニー直販のVAIOオーナーメードモデルでは、CPUにCore 2 DuoのT9300(2.5GHz)を搭載できるほか、最大4Gバイトのメモリ、TVチューナーの有無、Office 2007のエディションなどが選べる。HDDのメニューは250Gバイトを排除する代わりに750Gバイトが追加され、1.5Tバイト(750Gバイト×2)、1Tバイト(500Gバイト×2)、750Gバイト、500Gバイト、320Gバイトの構成となった。
なお、地上デジタルTVチューナーを搭載したモデルについては、後日のアップデートで「ダビング10」に対応する予定だ。
VAIO type L店頭モデルの概要(その1) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シリーズ名 | モデル名 | タイプ | 従来比較 | CPU | メモリ | HDD | OS | 実売 |
VAIO type L | VGC-LT82DB | 液晶一体型 | マイナーチェンジ | Core 2 Duo T8300(2.4GHz) | 2048MB | 500GB | Home Premium(SP1) | 31万円前後 |
VGC-LT72DB | 液晶一体型 | マイナーチェンジ | Core 2 Duo T8100(2.1GHz) | 2048MB | 500GB | Home Premium(SP1) | 26万円前後 | |
VGC-LM72DB | 液晶一体型 | マイナーチェンジ | Core 2 Duo T8100(2.1GHz) | 2048MB | 500GB | Home Premium(SP1) | 25万円前後 | |
VGC-LM72B | 液晶一体型 | マイナーチェンジ | Core 2 Duo T8100(2.1GHz) | 2048MB | 320GB | Home Premium(SP1) | 22万円前後 | |
VGC-LM52DB | 液晶一体型 | マイナーチェンジ | Celeron 550(2.0GHz) | 2048MB | 500GB | Home Premium(SP1) | 21万円前後 | |
VGC-LJ52DB/B(コスミックブラック) | 液晶一体型 | マイナーチェンジ | Celeron 550(2.0GHz) | 2048MB | 200GB | Home Premium(SP1) | 18万円前後 | |
VGC-LJ52B/W(エバーホワイト) | 液晶一体型 | マイナーチェンジ | Celeron 550(2.0GHz) | 2048MB | 160GB | Home Premium(SP1) | 16万円前後 | |
VGC-LJ52B/P(フロスティピンク) | 液晶一体型 | マイナーチェンジ | Celeron 550(2.0GHz) | 2048MB | 160GB | Home Premium(SP1) | 16万円前後 | |
VGC-LJ52B/N(プレシャスゴールド) | 液晶一体型 | 新カラー | Celeron 550(2.0GHz) | 2048MB | 160GB | Home Premium(SP1) | 16万円前後 | |
VAIO type L店頭モデルの概要(その2) | ||||||||
シリーズ名 | モデル名 | 液晶 | 解像度 | チップセット | 光学ドライブ | GPU | TV機能 | 重量 |
VAIO type L | VGC-LT82DB | 22インチワイド | 1680×1050 | Intel PM965 | BD-R/RE対応Blu-ray Disc | GeForce 8400M GT | 地デジ/地アナ | 約9.7キロ |
VGC-LT72DB | 22インチワイド | 1680×1050 | Intel GM965 | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | 地デジ/地アナ | 約9.7キロ | |
VGC-LM72DB | 19インチワイド | 1440×900 | Intel GM965 | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | 地デジ | 約8.3キロ | |
VGC-LM72B | 19インチワイド | 1440×900 | Intel GM965 | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | - | 約8.3キロ | |
VGC-LM52DB | 19インチワイド | 1440×900 | Intel GL960 | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | 地デジ | 約8.3キロ | |
VGC-LJ52DB/B(コスミックブラック) | 15.4インチワイド | 1280×800 | Intel GL960 | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | 地デジ | 約5.3キロ | |
VGC-LJ52B/W(エバーホワイト) | 15.4インチワイド | 1280×800 | Intel GL960 | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | - | 約5.3キロ | |
VGC-LJ52B/P(フロスティピンク) | 15.4インチワイド | 1280×800 | Intel GL960 | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | - | 約5.3キロ | |
VGC-LJ52B/N(プレシャスゴールド) | 15.4インチワイド | 1280×800 | Intel GL960 | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | - | 約5.3キロ |
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