“質実剛健”なミニタワーPC「Endeavor MT7900」を検証:クアッドコアもRAIDも選べる(2/2 ページ)
エプソンダイレクトの「Endeavor MT7900」は、「これぞBTOベンダーPC」と呼びたくなる、幅広い用途に対応した製品だ。
基本性能もしっかり進化、快適なWindows Vista環境を実現
それではパフォーマンスをチェックしていこう。評価機はCore 2 Duo E4600(2.4GHz)、1Gバイトメモリ(512Mバイト×2)、160Gバイト×2のRAID 0(320Gバイト)、チップセット内蔵グラフィックスの組み合わせだ。HDDがRAID構成である点を除けば、Windows Vistaを快適に利用するためのスタンダードに近い構成と言える。OSはWindows Vista Home Premiumだ。
Windows エクスペリエンス インデックスをチェックすると、一番低いサブスコアはゲーム用グラフィックスの3.3。続いてWindows Aeroのデスクトップパフォーマンスが3.6となった。評価機はチップセット内蔵グラフィックスなので仕方のない部分とも言える。もっとも、Windows AEROを快適に利用するための基準である3は余裕を持ってクリアしているし、旧モデルであるMT7800を以前レビューしたときのスコアがそれぞれ3.2と3.0だったことを考えれば、着実に進化していると言える。体感的にもWindows Vistaの利用でストレスを感じるようなことはまずなかった。
総合パフォーマンスを計測するPCmark05のPCMarksは4601。RDIA 0構成のHDDスコアが高めであるが、これを差し引いてもWindows Vistaの快適利用が可能なスコアだ。MT7800に比べてGraphicsのスコアは約1.5倍を記録しており(CPUの違いも考慮する必要はあるが)、より快適な利用が可能になっていることが分かる。
3DMark06は233とかんばしくないがこれはスペックなりと言ったところ。これに対してFINAL FANTASY XI Official BenchMark3では低解像度で「とてつよ」の3875、高解像度でも「おなつよ」の2384となり、十分ゲームが楽しめるスコアになっている。組み合わせるCPUにもよるが、定番のオンラインRPG程度ならチップセット内蔵グラフィックスでも遊べそうだ。
エプソンダイレクトらしさに磨きをかけたスタンダードPC
本機はそもそも位置付けがコストパフォーマンスも重視したスタンダードPCであり、見た目の派手さはほとんどない。しかし、すでに触れたとおり、単にスペックアップを図るだけではなく、旧モデルの使い勝手のよさをほぼすべて継承し、さらに前面パネルの機能性向上やシャドウベイのアクセス性の改善など、スタンダードPCらしい強化を行った。同社の最上位に君臨する「Endeavor Pro4500」のように最高峰をめざしたパーツ構成ではないが、使い勝手へのこだわりにはいかにもエプソンダイレクト製品らしさがにじみ出ている。
幅広くなったBTOメニューや高いメンテナンス性に加えて、標準で1年間の「1日修理」、3年間という長期パーツ保証が付加する点は、PCを長く安心して使いたい人にうってつけと言える。PCが欠かせないビジネスユースはもちろん、日々PCを活用している個人ユーザーにとってもこれらのポイントは魅力的なはずだ。
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