ソニー、低価格の大画面液晶一体型や動画/写真編集マシンなどVAIO新モデルを発表:2008年PC秋冬モデル(1/2 ページ)
VAIOの秋冬モデルはハイエンドと売れ筋の液晶一体型、ノートPCに新機種が登場。どれもフルモデルチェンジか新シリーズと力が入ったラインアップだ。
VAIO 2008年秋冬モデルの主な特徴
ラインアップ
- VAIO type R/L/A/Cをフルモデルチェンジ
- 低価格帯の大画面液晶一体型モデルとしてVAIO type Jを投入
- VAIO type Rをセパレート型から液晶一体型に変更
- VAIO type R/Aのラインアップを動画編集用と写真編集用に分離
ハードウェア
- VAIO type L/A/CにFSB 1066MHzの最新Core 2 Duoを採用
- VAIO type RにCore 2 Quadを採用
- VAIO type R/L/Aは地上デジタルテレビチューナー×2を実装
- VAIO type R/Lに「VAIO AVCトランスコーダー」を搭載
- VAIO type AにAdobe RGBカバー率100%のRGB LEDバックライト付き液晶を装備
- VAIO type R/L/J/AにDSD録音/再生対応サウンドチップ「Sound Reality」を内蔵
- 直販モデルを含めると全タイプがBlu-ray Discドライブを採用
- VAIO type Cの「イルミネーションLED」機能が進化
ソフトウェア
- VAIO type R/L/Aに動画の高画質化技術「Motion Reality HD」を搭載
- テレビ録画ソフトの「Giga Pocket Digital」などVAIO独自アプリケーションを強化
- 表示内容に合わせて自動で最適な色設定に変更できる「色モード」設定機能を装備
- 店頭モデルはOSをWindows Vista Home Premium(SP1)に統一
写真用と動画用で仕様を特化したハイエンドモデルが新しい
ソニーは9月9日、VAIOの新モデルを発表した。デスクトップPCは25.5型ワイド液晶一体のクリエイティブ用途向けマシン「VAIO type R」、24型/20.1型/15.4型ワイド液晶一体のAV機能重視モデル「VAIO type L」、20.1型ワイド液晶一体のエントリー機「VAIO type J」をラインアップ。ノートPCは18.4型ワイド液晶のクリエイティブ用途向けPC「VAIO type A」、14.1型ワイド液晶のデザイン重視モデル「VAIO type C」を投入する。これらは9月13日から順次発売される予定だ。
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新製品で目を引くのが、ハイエンドに位置するtype Rおよびtype Aのフルモデルチェンジだ。特に、type RはPC本体と液晶ディスプレイが分離したセパレート型のボディを長年採用し続けてきたが、25.5型ワイド液晶ディスプレイ一体型のボディに変更されている。ハイエンド仕様のデスクトップPCはタワー型の製品が多いが、こうした製品との差異化として「最高峰の性能を凝縮した“ボードPC”」をコンセプトに開発したという。
ノートPCのtype Aについては、液晶ディスプレイをアスペクト比16:10の17型ワイドパネルからアスペクト比16:9/解像度1920×1080ドットの18.4型ワイドパネルに変更し、ハイビジョン映像コンテンツとの親和性をより高めている。
type Rとtype Aはこれまで動画編集に重きを置いた製品構成だったが、秋冬モデルでは動画編集用の「ビデオエディション」と写真編集用の「フォトエディション」にラインアップが分離し、目的別に仕様を最適化した2モデル構成となったのも大きな特徴だ。
フォトエディションはAdobe RGBカバー率の高いノングレア液晶ディスプレイやモニタのICCプロファイルを組み込んで出荷し、デジカメの撮影画像取り込み用にUDMA対応の高速CFカードスロット、RAW現像・写真管理ソフトの「Photoshop Lightroom 2」やフォトレタッチソフトの「Photoshop Elements 6」を搭載。専用の遮光フードも用意するなど、写真の表示・編集・管理といった機能に特化した仕様になっている。
ビデオエディションは、type Rにプロ向けの動画編集ソフト「Premiere Pro CS3」、type Aに一般向けの動画編集ソフト「Premiere Elements 4」を装備。いずれもソニー製ビデオカメラ「ハンディカム」で撮影したHDV/AVCHD形式の動画をPremiere上で軽快に扱うためのプロキシ編集やスマートレンダリング機能を備えたプラグインの「VAIO Edit Components」、独自開発の地デジダブルチューナーを備えている。
さらに、type Rのビデオエディションは「VAIO Movie Story」や「Click to Disc/Click to Disc Editor」などの対応アプリケーションで動画変換を高速化するハードウェアトランスコーダーの「VAIO AVCトランスコーダー」を搭載。VAIO AVCトランスコーダーにより、番組をリアルタイムでMPEG-2からMPEG-4 AVC/H.264に変換しつつ、容量を最大3分の1程度に抑えてHD画質のまま録画したり、録画後に番組をMPEG-4 AVC/H.264に変換できるようになった。
コストパフォーマンスに注力した大画面液晶一体型モデルが登場
今シーズンから新たに加わったエントリー向け液晶一体型PCのtype Jにも注目したい。エントリー向けの液晶一体型PCとしては比較的高解像度で画面が大きな1680×1050ドット(WSXGA+)表示の20.1型ワイド液晶ディスプレイを採用しつつ、本体の奥行きを157ミリにまとめ、使い勝手と省スペース性に配慮している。
また、CPUにPentium Dual Core、キーボードとマウスにUSB接続のワイヤードタイプを採用するなど基本スペックを抑え、テレビチューナーなどの付加機能を省くことで、13万円前後から購入できる低価格設定を実現した。
低価格モデルながら見た目に安っぽくならないように、外枠のフレームが本体の側面を囲むループデザインを採用しており、デザインにこだわっているのもポイントだ。カラーバリエーションは、店頭向けのシルバーとピンクに加えて、ソニー直販のVAIOオーナーメードモデル限定カラーとして、ブラックとブラウンも用意している。
type Jの上位機種にあたる液晶一体型PCのtype Lは、上位シリーズの液晶ディスプレイを1680×1050ドット表示の22型ワイドパネルから1920×1200ドット表示の24型ワイドパネルに大型化・高解像度化した。24型ワイド液晶の上位シリーズと、20.1型ワイド液晶の中位シリーズはフルモデルチェンジし、FSB 1066MHzのCore 2 Duoを搭載。ボディのデザインも変更し、直立設置が可能でチルト調整にも対応するスタンドを採用した。いずれも地デジダブルチューナーを装備し、一部モデルはtype Rと同様のVAIO AVCトランスコーダーも備えている。
ちなみに、type Lの15.4型ワイド液晶モデルはマイナーチェンジにとどまり、店頭向けにCore 2 Duo搭載機が1製品投入されたのみだ。エントリー層をカバーするtype Jが登場したことを受けて、ラインアップが縮小している。なお、15.4型ワイド液晶のVAIOオーナーメードモデルでは、店頭向けモデルのエバーホワイトだけでなく、新色のオーシャンブルーを含めた5色からカラーを選べる。
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