新型ノートPCやNetbookを前面に――MSIの戦略が見えた「お客様大感謝祭2009春」:古田雄介のアキバPickUp!(2/2 ページ)
ゴールデンウィークの入り口に差しかかかると、メーカーのユーザーイベントも盛り上がってくる。4月26日はMSIが多数の展示品をそろえて、アキバでお披露目した。
「PCパーツも熱いですよ!」個性派OCツール付きグラフィックスカードや全部入りX58マザー
とはいえ、自作PCパーツの新製品も充実しており、展示コーナーのある店内奥から長時間動かないでデモ機を見つめるユーザーも少なからずいた。その中でも注目を集めていたのはグラフィックスカードとマザーボードの2モデルだ。
グラフィックスカードはGeForce GTX 260搭載の「N260GTX LIGHTNING」だ。5インチベイなどに設置できるコントロールパネル「Air Force」を付属するのが特徴。コントロールパネルはタッチセンサーを搭載しており、指で触れるだけでGPUコアクロックやグラフィックスメモリクロックなど、多彩な項目のオーバークロックができる。
石岡氏は「今はGeForce GTS 250が人気ですが、徐々にGTX 260が主流になると思います。その中でもN260GTX LIGHTNINGのような強力なオプションのあるモデルが人気を得ると思い、国内流通分を可能な限り多く押さえました」と語る。
マザーボードは、Intel X58 Express搭載のハイエンドモデル「Eclipse Plus」。OC耐性を高める働きもある電源回路「DrMOS」やストレージの性能向上が狙える「Drive Booster chip」などの付加機能を搭載しており、連休明けから4万円台後半で登場する予定という。
MSIといえば、2万円前後で6基のメモリスロットを搭載する「X58M」が初回から好調にヒットを飛ばしている。そうした背景もあってか、同社ではCore i7系マザー全体の売れ行きが好調な様子だ。「Core i7系とCore 2系、AMD系で比較すると、現在のマザーボードの売れ行きは5対3対2くらいになります。それだけCore i7の勢いがあるんですよ」(石岡氏)とのこと。
一方で、DDR2とDDR3メモリに対応したSockert AM2マザー「790GX-8D」の試作品も展示しており、今後もインテルとAMDの両陣営で個性的なマザーボードを投入していくと強調していた。
当日の4月26日には、すでにゴールデンウィーク向けのキャンペーンを始めたショップが多く、電気街も普段の週末以上の往来があった。それでも、多数の人でにぎわっていたT-ZONE.PC DIY SHOPは「まだまだ本番ではないですね。特に5月2日以降の5連休は、レジ番が数時間処理しっぱなしになるほどになるでしょう。カフェソラーレ リナックスカフェ秋葉原店でもいろいろなメーカーがイベントをやるようなので、楽しみです」と話していた。
関連記事
大型連休の狙い目は「Phenom II」か「Core i7」か?
4月末の新製品ラッシュにより、ゴールデンウィーク中の目玉商品が出そろった。登場ほやほやの買うべきパーツを一挙に紹介する。「1万円上がるSSDもありそうッス」――連休を待たずに買ったほうがよさげなパーツは?
PCパーツは登場から時間が経つほど徐々に買いやすくなるのが常だが、例外も存在する。そして、今回はその例外が大規模になるかも……。大型連休まで待って買うべきパーツと、今すぐ入手すべきパーツを聞いた。「もうすぐ夏だしね」――“GTX 275とHD 4890の対決”より注目を集めているアレとは?
NVIDIAとAMDの新GPU対決で盛り上がると思いきや、どこのショップも「ぼちぼち」という状況。そうしたグラフィックスカード市場で、思わぬ伏兵が脚光を浴びていた。「GeForce GTX 275」対「RADEON HD 4890」――待ったなしのGPUシェア争い
4月に入り、AMDがシングルコア最強の「RADEON HD 4890」を投入。対するNVIDIAも新GPU「GeForce GTX 275」を発表した。ともに3万円前後で出回り、アキバで激突!GPUの2009シーズンは本日開幕──Radeon HD 4890でベンチを走らせる
RadeonのシングルGPUで最上位となる「Radeon HD 4890」が登場した。“番号”は20アップ、スコアはどれだけアップする?GeForce GTX 275搭載グラフィックスカードが各社より発売
NVIDIA製最新GPU「GeForce GTX 275」を採用したグラフィックスカードが各社より発表された。ツクモが脱皮を完了した3月のアキバ
2008年10月末から経営再建を目指していた九十九電機が、2度に渡る営業中断を経て、ようやく本格的な再スタートを切った。3月のアキバは、自作PCパーツ以上に街の変化が目立っていた。店員の「思いつき」が“祭”に変わる街、アキバ
ツートップ秋葉原本店で玄人志向のサングラス男が一日店長に就任し、ドスパラ各店では売場増床キャンペーンを実施。そんな“祭好き”のアキバでは、グラフィックスカードの注目度が高まっていた。「ぐ、偶然なんだからねっ」――“新生ツクモ”がグランドオープン、期間限定でじゃんじゃん亭も
半年に及ぶ紆余曲折を経て、ツクモ各店がヤマダ電機グループとして復活を遂げた。その同じタイミングでじゃんじゃん亭が期間限定オープン。にわかにアキバのPCパーツ市場が盛り上がる。アキバに広がる九十九電機“苦境の破片”
九十九電機各店舗が3月13日から徐々に営業の再開を始めた。しかし、新品PCパーツの取り扱いが遅れ、eX.印のアウトレット品が大量に発生するなど、裏事情が透けてしまう部分も……。「ま、多分大丈夫じゃないの?」――ツクモが“3月中旬”まで臨時休業
ツクモグループ各店が3月8日から改装のための臨時休業に入った。3月10日にはヤマダ電機のもとでの再建がスタートする予定だが、この動きを周囲のショップはどんな気持ちで眺めているのだろうか?「全然微妙じゃなかった」――Phenom II X3が大ヒット中
発売当初は動きが鈍かった「Phenom II X3 720 Black Edition」だが、一週間経たないうちに突然大ブレイクし、現在は入手困難な状況になっている。「AMDらしい」その理由とは?「すごく、微妙」――Socket AM3対応Phenom II登場も最上位モデルは不在
初のSocket AM3用CPU「Phenom II X3」が登場した。しかし、クアッドコアで最上位のX4 900シリーズの入荷は未定。多くのショップは期待の裏返しでやきもきしているようだ。アウトレットに追い風?――秋葉原中央通りに進出した大阪発のイオシス
不景気な話題が続いているアキバのPCショップだが、拡大路線をとる企業もある。大阪発のアウトレット&中古ショップのイオシスが「アキバ中央通り店」をオープンさせた。新しいパーツを安く手に入れる究極の手段――「中古買い取り」の現状
秋葉原にはPCパーツの中古買い取りセンターが多数存在する。不況が叫ばれる昨今、中古買い取り市場の需要と供給にはどのような変化が見られるだろうか。あなたのパーツ、いくらで売れる?
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.