パブーで佐々木俊尚氏の有料メルマガと新刊が電子書籍化
paperboy&co.が手掛ける電子書籍作成販売プラットフォーム「パブー」で、ITジャーナリスト佐々木俊尚氏の有料メールマガジンと新刊書籍が電子書籍として発売された。
有料メルマガと新刊書籍が電子書籍化、DRMフリーも
電子書籍作成販売プラットフォーム「パブー」を手掛けるpaperboy&co.は10月29日、ITジャーナリストの佐々木俊尚氏による有料メールマガジン「佐々木俊尚のネット未来地図レポート」および同氏の著書「本当に使えるウェブサイトのすごい仕組み」を電子書籍として発売した。
パブーは、個人でも電子書籍を作成・公開・販売できる電子書籍作成販売プラットフォームとして6月にpaperboy&co.が立ち上げたもので、Webブラウザ上のWYSIWYG風エディタから作成が行える。作成した作品はEPUBやPDFに自動で変換されるほか、一部をWeb上に公開することで試し読みができるようになっており、現在までに有料・無料を含め約6000作品が公開されている。
「佐々木俊尚のネット未来地図レポート」は、佐々木氏が手掛ける有料メールマガジンで、ビジネスの視点からインターネットがどのような方向に進んでいくのかについて論考する内容となっている。週一度配信されるこのメールマガジンは購読料金が月額1000円となっているが、購読会員は1000人を超える。パブー上では、最新分を除く3カ月前までのバックナンバーを1号ごとに購入でき、価格は1号当たり150円から。10号ごとのセットも用意されており、こちらは1200円から(11月末までの期間限定価格、以降は100円値上げされる)となっている。
一方、「本当に使えるウェブサイトのすごい仕組み」は、2010年9月に日本経済新聞出版社から発売された書籍。「食べログ」や「ニコニコ動画」などの人気サイトをはじめ、日本における数多くのソーシャルメディアの使い方や生活シーンに与えるインパクトなどについて、ジャンルごとに紹介している。価格は300円(12月以降は350円)と、紙で出版されたもの(700円)と比べて安価に設定されている上、DRMフリーとなっており、自由にコピーや貸し借りができる。
有料メールマガジンや紙の書籍で提供されていたものが電子書籍として提供される点、そしてそれが著名人の作品であるという点、加えてその配信プラットフォームがパブーである点など、電子書籍市場の今後を考える上で注目すべき発表だ。
関連記事
「本を書いてみませんか?」――ブログ感覚で電子書籍を作成・販売 ペパボ「パブー」
ブログを作る感覚で電子書籍を作成・公開・販売できる個人向けサービス「パブー」をペパボがスタート。- 未来を担うネットサービスを発掘 「WISH2010」大賞は「パブー」
日本のWebサービスの未来を担うサービスやガジェットを発掘・応援するイベント「WISH2010」で、ペパボの電子書籍サービス「ブクログのパブー」が大賞に選ばれた。 「採算が成立」――作家発の電子書籍「AiR」正式版公開 北川悦吏子さんや佐々木俊尚さん参加
6月に発売された作家発の電子書籍「AiR」先行版は、採算が成立したという。このほど公開された正式版は、北川悦吏子さんの詩など新たなコンテンツが追加されている。僕から出版社にお金を分配する未来――電子書籍出版秘話
「僕にAmazonからお金が入って、僕の方から出版社にお金を払うという、ヘンなお金の動きが発生する可能性があります」というのは、Kindle Store初となる日本語マンガ「AOZORA Finder Rock(青空ファインダーロック)」を出した小沢高広氏。その真意とは。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.