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“ちょい安”の注目プリンタ購入ガイド2010冬売れ筋モデルだけじゃない(1/3 ページ)

年末に向けて家庭向けプリンタの新機種が出そろった。店頭ではいわゆる“メーカーおすすめモデル”が目立つが、もう少し低予算でも満足できる1台は見つかるかもしれない。

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ちょっと目先を変えたインクジェットプリンタ選び

 年末年始に向け、インクジェット複合機/プリンタの購入を検討している人は多いだろう。2010年の秋冬商戦も例年通り、国内インクジェットプリンタ市場のシェアを2分するエプソンの「EP-803A」やキヤノン「PIXUS MG6130」といった、いわゆる“メーカーおすすめ主力モデル”がランキング上位でしのぎを削っている状態だ。これらは家電量販店において実売2万円台半ばから後半の価格帯で、多彩なホームユースのプリント機能を搭載しており、その人気もうなずける。

 もっとも、各社の製品ラインアップは豊富なので、購入前にはそのほかのモデルもチェックしておきたい。実際、主力モデルより少し低予算、あるいは実際の利用シーンにマッチした機能が必要十分に備わったモデルを賢く購入したいと考えている人は少なくないだろう。ここでは、そんな“ちょい安”の注目プリンタをピックアップしてみた。

A4複合機「PX-503A」(エプソン)

エプソンの「PX-503A」。家電量販店での実売価格は2万円弱

 エプソンのプリンタと聞くと、染料6色インクによる色鮮やかな写真印刷を思い浮かべるかもしれないが、“普通紙くっきり”のキーワードを掲げた顔料インク搭載モデルも力が入った製品が多い。昨今は他社でもブラックインクのみ顔料系を採用した製品が増えているが、カラーインクも含めて全色顔料系とすることで、ビジネス使用の普通紙でもくっきり鮮やかなカラー/モノクロ印刷を行えるのが魅力だ。

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 中でもA4複合機の「PX-503A」は、新開発の4色顔料プリントエンジンを搭載し、自動両面印刷ユニットや有線/無線LANのインタフェースも標準装備した注目の1台。エプソンが“顔料インク搭載機のおすすめ”としてプッシュする新モデルだ。

 ボディの設計も一新しており、片面印刷と両面印刷の紙経路を共通化することで、自動両面印刷ユニットを標準で内蔵しながら、小型化を実現しているのは見逃せない。また、速乾性の高い顔料インク(つよインク200X)と組み合わせて乾燥時間を縮め、両面印刷のスピードを高速化している。ブラックインクは大容量カートリッジを用いており、カラーインクの残量が限界値を下回っても、最長5日間はブラックインクだけ使用したモノクロプリントが可能だ。

 操作パネルには2.5型の液晶モニタを搭載し、ボタンはシンプルなプッシュ式を用いる。前面には150枚と多めの普通紙を給紙できる前面カセット(1段)を配置している。光学解像度2400dpiのCISスキャナを利用したスキャンやカラーコピー、メモリカードからのダイレクトプリントも可能だ。

 収納時の本体サイズは445(幅)×367(奥行き)×169(高さ)ミリ、重量は約6.2キロとなっており、前面給排紙機構と自動両面印刷機構を内蔵しながら、なかなかコンパクトにまとまっている。

 SOHOやSMB、オフィス内で使い勝手がいいサブ複合機としてビジネスユースで活躍するのはもちろん、写真印刷が少なくWebページや文書印刷は多いという個人ユーザーにもおすすめだ。


大容量ブラックインクを含む4色顔料インクを採用

前面に150枚給紙できる前面カセットを装備

2.5型の液晶モニタを搭載。操作パネルはチルト調整が可能

A4単機能プリンタ「PX-203」(エプソン)

エプソンの「PX-203」。家電量販店での実売価格は1万6000円前後

 エプソンは、PX-503Aと同じ新しい顔料プリントエンジンを採用したA4シングル機「PX-203」も用意している。こちらはスキャナやメモリカードスロット、液晶モニタなどを装備しないぶん、価格がさらに安い。

 その一方で、有線LAN/無線LANインタフェースや自動両面印刷ユニットを標準搭載し、前面に250枚と多めに給紙できるカセットを用意することで、ビジネスへの適用力を高めているのがポイントだ。

 本体サイズは445(幅)×330(奥行き)×154(高さ)ミリ、重量は約4.5キロ。こちらも大容量給紙カセットと自動両面印刷ユニットを搭載している割にはコンパクトにまとめている。

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