ソニーが放つ“もう1つの”最上位モバイルノート――「VAIO Sシリーズ15」徹底検証:大画面のフルHD/IPS液晶で薄くて軽い(5/5 ページ)
多数のモバイルノートPCを擁するソニー。そのハイエンドに位置するのは、13.1型の「VAIO Z」だが、この「VAIO Sシリーズ15」は“もう1つの”ハイエンドといえる実力を秘めた大画面・高解像度モデルだ。
実用性、完成度は文句なし! あとは色気だけだが……
VAIO Sシリーズ15のようなトランスポータブルな大画面ノートPCは、CPU、GPUの省電力化が利便性に直結し、進化がダイレクトに実感できるジャンルではないだろうか。少し前までは、このような大画面・高解像度で高品質な液晶ディスプレイを持つノートPCを気楽に持ち出そうとは思いもしなかったが、十分実用的な完成度の製品がもうここにある。
先代から引き継ぐ美しい液晶ディスプレイに加えて、サウンドを含めた細かいハードウェアの強化により、実用性という部分ではさらに隙がなくなった印象だ。もっとも、先代機に比べて外装にコストダウンの跡も見られる。ソニーがもっと本気になってくれれば、利便性を犠牲にしないままでも、さらなる薄型化と軽量化も可能だと思えるだけに、保守的なアップデートというのが正直な感想だ。
もう1つ、ググッと人を引きつけるような色気のようなものがあれば……。個人的には大きな可能性を感じているモデルだけに、その点は惜しいところではある。
携帯性に配慮した大画面の薄型ノートPCということで、対象ユーザーが重なる部分もあるMacBook Pro Retinaディスプレイにおいしいところを持っていかれてしまった感は否めないが、実用性を考えれば決してヒケをとらない。
光学ドライブやインタフェースを省略してまで薄型化にこだわっていないため、一見地味な印象は受けるが、据え置きメインで利用し、たまに持ち出すという程度の使い方を考えた場合には、むしろこちらのほうが使いやすいだろう。Windows 7環境では、画素密度を高めすぎるより、15.5型ワイド画面のフルHD表示くらいのほうが、解像度をフルに生かして作業領域を広げるという使い方では便利ともいえる。
何より、こちらのほうがずっとリーズナブルな価格だ。発売から少し時間がたっているため、店頭での販売価格は14万円前後が相場で、安いところでは11万円前後から購入できるところもあるようだ。
さらに、ソニーストア直販のVAIOオーナーメードモデルでは最小構成で6万9800円から販売されており、CPU、メモリ、データストレージを幅広く選択できるほか、無線WAN機能や指紋センサー、TPMセキュリティチップの追加なども可能だ。持ち運び前提ならば、この辺りの機能が必須なユーザーも少なくないだろう。
買い得価格でアップグレードできるようなキャンペーンも随時開催されているので、ソニーストアのサイトで見積もりを試してみるといいだろう。
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