「外部からQNAPに接続してオレたちの戦いはまだ始まったばかりだ」の巻:ゼロから始めるQNAP 最終回(2/2 ページ)
これは編集部から突然「QNAP」を与えられたNASビギナーが、悪戦苦闘しつつもNASマスターへの道を目指す、ひとりの男の物語である。あ、打ち切りとかそんなんじゃありませんから。
ブロードバンドルータの設定によっては接続できないケースも
さて、ここでの注意点としては、QNAP側には特にないのだが、思わぬ落とし穴として出てくるのがブロードバンドルータだ。最近のブロードバンドルータは、ユニバーサルプラグ&プレイ(UPnP)対応で、初期状態で設定が有効になっていることが多いのだが、かなり古いルータ、具体的には2007年前後のブロードバンドルータだと、これが無効に設定されていることがある。
筆者はこの設定が無効になっていることに気が付かないで、何度もQNAP側の設定を変更してアクセスを試みるという失態を犯してしまった。よくよく考えてみるとUPnPを使ってポートを開放するようなツール(BitTorrentクライアントやMMOのランチャー)を使わなくなって結構な時間が経過してしまい、UPnPのことなどすっかり頭から抜けてしまっていた。Webの閲覧とメールやチャットでのやり取り程度だったので、久しぶりにUPnPなんて用語を思い出したくらいだ。
QNAPの外部への公開は、UPnPを利用することで非常に簡単にできるようになっている。自動的にデータのやり取りで必要なポートの開閉を行ってくれるのだが、UPnPが無効になっている場合は、Web File Managerは何番のポートを開けて、QNAPの内部IPアドレスに送り、Multimedia Stationは何番のポートからデータを送り出すなんていうポートフォワードの設定を手動で行う必要がある。
こういった面倒な手動設定ではなくUPnPを有効にするだけであとは自動的に設定が可能なので、ブロードバンドルータのUPnPを有効化に関しては必ずチェックしておきたい。
Android用のアプリ「Qfile」を設定する
さて、外部からのアクセスが可能であることが確認できたら、あとはAndroid用のアクセスツールである「Qfile」をGoogle Play経由でダウンロードしてこよう。外部からアクセスできるようにQfileを手動で設定する。
QNAPとひもづけられたグローバルIPアドレスを入力し、ユーザー名とパスワードを入力する。無事にログインできればQNAPのアイコンが表示されるはずだ。あとは、Android向けのファイルマネージャーを操作する感覚で、ファイルを落としたりアップロードしたりといったことが簡単に行える。以上で、QNAPに外部からアクセスすることが可能になる。
読者のみなさんはすでにお気づきかと思うが、前回記念すべき第1回を迎えた「ゼロから始めるQNAP」連載は、今回で最終回となってしまうようだ。ようやくスタートラインに立った矢先、非常に残念である。ただし、初心者向けのQNAP連載はまだ続くということなので、楽しみに待っていてほしい。
(編集部:小川先生の次回作にご期待ください)
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