“税別5980円”の7型Androidタブレットは買いか?――ドン・キホーテ「カンタンPad」速攻レビュー:Google Playも実は使える(2/4 ページ)
あのドン・キホーテが激安タブレットを発売した。ディスカウントならお手の物と言わんばかりに、“税別5980円”という衝撃的な安さを実現した7型Androidタブレットだ。果たしてどこまで使えるのか、発売日に購入して試してみた。
基本スペックは必要最低限も端子類は充実
搭載するSoC(System On Chip)およびCPUコアの名前は公開されておらず、公式の製品情報にはデュアルコアの1.2GHz(最大1.3GHz)とだけ表記されている。アプリの「CPU Identifier」で調べたところ、CPUは「Actions ATM7021」、GPUコアは「PowerVR SGX540」と表示された。メモリ容量は512Mバイト、ストレージは4Gバイトとなっている。Androidタブレットとして必要最低限といえる内容だ。
もっとも、ストレージに関してはmicroSDメモリーカードスロット(SDHC対応)があるので、microSDメモリーカードを装着して増量すればよいだろう。公称ではmicroSDHC(32Gバイト)までの対応とされているが、実機で試したところ、手持ちの64GバイトmicroSDXCは正常に認識され、中にあるファイルも利用できた。
そのほか、端子類はMiniHDMI出力、Micro USB(充電端子兼用)、ヘッドフォン出力がある。内蔵スピーカーはモノラルだ。内蔵カメラは液晶ディスプレイ上部の前面のみ、約30万画素と画質が低い。多くのユーザーはスマートフォンも携帯しているだろうから、どうしてもこれしかないという緊急時以外に出番はないだろう。通信機能はIEEE802.11b/g/nの無線LANを標準装備する(Bluetoothはない)。
タブレットとしては珍しく音量調整ボタンはないが、音量調整はAndroid OSのナビゲーションバー(ホームボタンなどが並んでいる場所)にボタンが用意されている。画面キャプチャも同様にソフトウェアのボタンが用意されており、静止画だけでなく動画キャプチャも可能だ(ただし、動画キャプチャ中はパフォーマンスが低下する)。
液晶ディスプレイに低価格設定の影響
液晶ディスプレイのサイズは公称7型だが、対角のサイズを実測すると約17.5センチだった。厳密にいえば「6.9型」とすべきかもしれない。液晶の配向方式は非公開だが、縦位置での左右、横位置での上下の視野角が狭く、TN方式だろう。解像度は800×480ピクセルで、画素密度は約133ppi(pixels per inch:1インチあたりのピクセル数)だ。画素形状がはっきり見え、粗さが目立つ。今回入手した固体は常時点灯ピクセルも1つあった。
表面のガラスもかなり厚みがあり、視差がかなり気になる。これはタッチの精度にも影響しており、縦位置での文字入力の際はキーが小さめのため、しばしば入力ミスをした。さらにいえば、タッチパネルの感度自体もよくない。筆者は指が乾燥しがちで、数年前のスマートフォンやタブレットではうまくタッチ操作ができないことがしばしばあったが、それと似た感覚だ。
まさしく、低価格と引き替えに数年前のエクスペリエンスを現在に再現してしまっているわけだが、この辺りは感覚のズレを修正すれば済むことなので、慣れによって解決できるだろう。表示品質、タッチパネルの操作感とも最近の人気タブレットと比べなければ、「激安だから」と許容できると思われる。
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