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「Let'snote SZ5」はいかにして定番ノート「SX」から劇的進化したのか?光学ドライブ搭載12.1型ノートで最軽量への道(1/2 ページ)

光学ドライブ内蔵の12.1型ノートPCで“世界最軽量”となる約929グラムを実現した「Let'snote SZ5」。堅牢性を維持しながら軽量化を果たした本体設計の秘密とは?

2018年にはシェア50%以上獲得が目標

 パナソニックは10月7日、モバイルノートPC「Let'snote」の2015年秋冬モデルを発表した。目玉は主力機種の「Let'snote SX」をフルモデルチェンジした「Let'snote SZ5」だ。

 製品発表会では、光学ドライブ内蔵で世界最軽量(2015年10月7日現在/パナソニック調べ)を実現したLet'snote SZ5の設計コンセプトや、製品へのこだわりを開発担当者が説明した。


「Let'snote SZ5」

 パナソニック AVCネットワークス社ITプロダクツ事業部国内営業部部長の向坂紀彦氏は発表会の冒頭で、Let'snoteが常にユーザーの声を取り入れ、ともに進化してきたことを強調した。

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 今回のLet'snote SZ5も、年間1000社を超える企業ユーザーとのコミュニケーションを通じて得たさまざまな意見を取り入れ、中でも「ビジネスの現場では光学ドライブがまだ必要であり、本体に内蔵している安心感が欲しい」という声を形にしたものであると説明する。

 向坂氏は、国内モバイルノート市場において11年連続シェアNo.1を達成したことをアピールしながら、変わり続けるビジネスモバイルへのニーズに応えることで、2018年には国内でシェア50%以上を獲得することを目標に掲げた。

Let'snoteのコンセプトは「軽量」「長時間駆動」「頑丈」「高性能」「操作性」の5つ(写真=左)。モバイルノート市場におけるLet'snoteのシェア推移(写真=右)

世界最軽量を実現した「逆ドーム型ボンネット構造」

 続いて、Let'snote SZ5プロジェクトリーダーの坂田厚志氏が、Let'snote SZ5の製品概要や、世界最軽量を実現する上でのこだわりを解説した。

 坂田氏は、長い期間ユーザーから支持されてきたSXシリーズの「軽量」「長時間駆動」「頑丈」「高性能」「操作性」というコンセプトを引き継ぎつつ、さらに「軽量」「見やすさ、使いやすさ」「高性能」の3点に注力したという。


SXシリーズから大幅に基本スペックを向上。特にバッテリー駆動時間は約9.5時間から約14.5時間と大幅に進化している

 Let'snote SZ5は、より素材を薄く、面積を減らすことでSXシリーズに比べて約241グラムもの軽量化に成功している。新たに天板の中央部分をなだらかな逆ドーム形状にする「逆ドーム型ボンネット構造」を採用し、従来の「スリムタフボンネット構造」も継承することで、天板のたわみを抑え、強度を確保しながら薄型化を実現した。

「逆ドーム型ボンネット構造」によって天板のたわみを抑制する

 また、基板と光学ドライブの一部分を重ね合わせたオーバーラップ構造により、フットプリント(製品面積)を最小化している。さらに、ディスプレイ表面ガラスの薄型化、内蔵ファンのヒートスプレッダの一体化、光学ドライブの軽量化が、ボディ全体の軽さに貢献しているという。


光学ドライブと基板が部分的に重なり合うことで、省スペース化を実現する
各パーツを薄型化・軽量化することで全体の軽量化につながる(写真=左)。さまざまな負荷試験により、軽量化しながらも堅牢性を確保している(写真=右)

Let'snoteの発表会ではおなじみのデモンストレーション。人が乗っても問題なく動作することを実演し、Let'snote SZ5の薄くても頑丈なボディをアピールした

 ディスプレイは、アスペクト比が16:10の12.1型WUXGA(1920×1200)液晶パネルを採用し、縦の解像度が広がることで、ドキュメントなどの一覧性が向上している。キーボードは縦が約16ミリ、横が19ミリのキーピッチ、さらに約2ミリのストロークによって打ち心地を追求。キーの左上と右下の角を丸くすることで指の引っ掛かりを低減した。

 また、外部ディスプレイ出力ポートといった本体のインタフェースは、変換ケーブルが不要の標準コネクタを妥協なく搭載。LTE対応モデルもラインアップするなど、ビジネスの現場での使い勝手を追求した。

12.1型WUXGA液晶を搭載(写真=左)。インタフェースに妥協せず、ビジネスの現場で使い勝手を重視するのは新モデルでも変わらない(写真=右)
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