“GTX 980M”搭載でG-Sync対応のゲーミングノートPC「GALLERIA QSF980HGS」を試してみた:Oculus Riftが動くぞ!(3/3 ページ)
現在の主流ノートPCではスペック不足になる場合が多いVRヘッドマウントディスプレイ「Oculus Rift」。ドスパラ「GALLERIA QSF980HGS」は、そんなOculus Riftも快適に動作するパワフルなノートPCだ。
Oculus RiftでVRコンテンツ再生時のパフォーマンスは?
今回はOculus Riftが動くPCということで、趣向を変えてOculus Rift向けのソフトで動作確認を行った。まず始めに、Oculus Riftのランタイムに付属する「Oculus Demo Scene」を実行したところ、シーンの切替時などでやむを得ず処理落ちする部分を除き、安定してリフレッシュレートと同じ75fpsを維持して描画できた。Oculus製のパフォーマンスメーターでも処理負荷の余裕が60%以上あると表示されている。
「Unreal Engine 4」ベンチマークではfpsが乱高下
次に、Epic Gamesが公開しているOculus Rift対応のゲーム制作ツール「Unreal Engine 4」(以下UE4)上で、「Showdown VR Demo」のベンチマークを行ってみたところ、最高のEpic設定(低/中/高/Epicの4段階)ではfpsが不安定で、快適に動作させることは叶わなかった。
Oculus Rift製品版の推奨スペックはGTX 980Mよりもワンランク性能が高いGTX 970となっており、Showdown VR Demo自体も90Hzで駆動するOculus Rift製品版の初期プロトタイプ向けに作られた技術デモで、デスクトップPC用GTX 980を用いて展示が行われていた。そのため、この結果はやむ無しといえるだろう。最高のEpic設定ではなく、中設定(解像度は100%)まで設定を落とすことで、今回はほぼ75fps超を出すことができた。
さらに、Steamで無料公開されているCrytekによる「CryEngine」の技術デモ「Back to Dinosaur Island」も動作させてみたが、こちらもSteam上で表記されている最低スペックがGTX 980となっているほどの重量級デモということもあり、残念ながら75fpsを出すことは叶わなかった。
では、UE4製とCryEngine製のソフトを動かすにはQSF980HGSでは荷が重いのかというと、そんな事はない。上記2つの技術デモはアーリーアダプター向けのソフトで、エンドユーザー向けの描画設定が存在しない。
実際にOculus Rift製品版向けのソフトを遊ぶ際には描画設定を変更することで、QSF980HGSでも快適に遊べるようになるだろう。また、推奨スペックのGTX 970より少し下のGPUにも最適化されたものがリリースされるということも十分考えられる。
事実、Oculusが運営しているVRソフトプラットフォームの「Oculus Share」で高評価を得ているUE4製の3人称ゲームソフト「Mythos of the World Axis」の場合、表記上はGTX 970が推奨となっており、それに応じた高品質なグラフィックとなっていて描画設定もないが、今回試したところ全く処理落ちが無く、最後まで遊ぶことができた。これ1台あれば大半のOculus Rift DK2(開発機)向けソフトとOculus Rift(製品版)の初期ソフトはほぼ快適に遊ぶことができるだろう。
本体の発熱と消費電力は?
ここまで高性能だと本体の排熱処理が気になるかもしれないが、QSF980HGSの場合は17.3型という大型ボディのため、エアフローも万全だ。3DMarkの「FireStrike」を動かしている状態でもGPUの温度はピーク時で70度を超えることはなく、CPUが4コア全て稼働している状態であってもおおむね65度以下で動作する。
後部排気を採用していることもあり、しばらくベンチマークソフトを動かすとスピーカーのある辺りがほんのり温くなる程度。ファンも中回転以下でしか動作しないようだ。
消費電力もアイドル時で29~30ワット、CPUの負荷時で90ワット前後、GPUがフル稼働するベンチマーク時で最大155ワット程度と、高性能の割にはCore i7とGTX 960を搭載したデスクトップPCと比べても省電力で作業が行える。そのためゲームに限らず画像編集や動画作成などの高いグラフィックス性能が要求されるクリエイティブ作業でも、QSF980HGSは安心して使えるモバイルワークステーションとなるだろう。
デスクトップPC級の性能を持ち運びたいゲーマーに
GeForce GTX 980MはGeForce GTX 970に肉薄する高性能なノートPC用グラフィックスで、NVIDIAの前世代デスクトップハイエンドPC並の性能を有しているため、快適に遊べないゲームはほとんどない。それでいて、CPU性能もデスクトップPCのハイエンド製品並、消費電力や発熱はノートPC相応と、QSF980HGSはいいとこ取りをしたノートPCとなっている。
惜しいのは、とても重量がヘビーな点だろうか。普通の手提げかばんやショルダーバッグではすぐに腕や肩が痛くなるため、持ち運びにはバックパックやスーツケースが望ましい。旅行先でもゲームやOculus Riftを遊んだり、机を選ばずクリエイティブ作業を行ったり、そういったハイエンドのモバイル用途で威力を発揮するのがQSF980HGSだ。
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