これが未来型の百貨店か 三越伊勢丹メンズ館が「Surface」とコラボ:Surfaceはファッションだ!(2/2 ページ)
伊勢丹新宿本店メンズ館が、日本マイクロソフトの「Surface」とのタイアッププロモーションを実施中だ。三越伊勢丹のトップが語る「未来のデパートメントストア」って?
目玉は立体映像によるバーチャルショールーム
メンズ館1階にはバーチャルショールームを設置し、立体映像による360度の全身投影が可能だ。週末限定で来店者が自分の試着コーディネイト(20点弱のアイテムを用意)を立体映像化し、着せ替え体験も実施する。
具体的には、Surface Pro 4を用いてスタッフがモデルを撮影、動画編集ソフト「Adobe Premiere Pro CC」で背景を加工し、立体映像として投影するという流れだ。
「これさえあれば何もいらない」というキャッチコピーでおなじみのSurfaceシリーズだが、まさに1台で撮影から動画編集、映像出力までをこなしたデモンストレーションだった。同館の地下1階から8階まで、全フロアのプロモーションスペースでSurface Pro 4やSurface Book、計80台を使ったディスプレイやサービスも行う。地下1階の日本製バッグや財布を取り扱う「ペッレ・モルビダ」では、Surface Pro 4とWebベースのカスタムアプリを使ったカスタムオーダーも受け付ける。
プレス向けプレビューイベント
報道陣向けに行われたプレビューでは、日本マイクロソフト代表執行役会長の樋口泰行氏、三越伊勢丹ホールディングス代表取締役社長執行役員の大西洋氏が登壇した。樋口氏は「三越伊勢丹メンズ館は、13年に渡ってメンズのエリアで新しいトレンドファッションを発信しつづけている。その発信源でSurfaceとコラボレーションできることをうれしく思う」と今回の試みを歓迎した。
さらに、Surfaceの「プライベートでも仕事でもバリバリ、アクティブなライフを送る」というコンセプトがメンズ館の目指すイメージや考え方とマッチすると強調する。『デジタルとリアルの融合という流れの中で、「リアル店舗」×「ファッション」×「IT」のコラボレーション比率が今後高まっていく。(立体映像などで)消費者がバーチャル体験できるようコラボレーションを続けていきたい』と展望を述べた。
大西氏は「2年前からファッションとテクノロジー、ファッションとデジタルといったトライアルを行ってきた。その一連の流れの中で、今回のような取組みが行えた」と背景を語った。「ファッションという切り口そのものが、百貨店単独では今までのように成長する状況ではない」と現状を分析し、急成長するICTと掛け合わせによって、新しい価値創造や価値提供を行っていくことが「未来型の百貨店」であるとコメントしている。
具体的にはディスプレイやプレゼンテーション、ショーウィンドウなど、新しい情報発信を例に挙げ、同社所属のスタイリストとのコミュニケーションなどが、Surfaceとのコラボレーションで生まれることを期待するとしている。「今後とも技術革新、ICTの進捗に乗り遅れないように頑張って行きたい」(大西氏)と意気込みを語った。
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