据え置き機と遜色なし!「GALAXY×Gear VR」で気軽に楽しめる“VR”の世界:石井英男の「週刊Gear VR」(第1回)(3/3 ページ)
VR元年といわれる2016年――さまざまなVR製品が市場に登場しているが、モノが高価だったり、ハイスペックPCが必要だったりと、いわゆる“フツー”の人が遊ぶにはまだまだハードルが高いのが現状だ。そこで注目したいのがGALAXYスマートフォンと組み合わせて使う「Gear VR」である。本連載では、Gear VRで実際にどんなアプリが楽しめるのかを紹介していこう。
Gear VRはセットアップも非常に簡単
それでは、実際にGear VRの利用を開始するまでの手順を紹介しよう。まず、カバーを開けてスマートフォンをGear VRにセットする。Micro USBコネクタの位置はAとBの2段階に変更できるようになっているが、Galaxy S6 edgeの場合はBにする。Micro USBコネクタを接続したら、スマートフォンのリアカメラ側を押して平らにし、ストッパーでスマートフォンを固定する。その後、カバーを元に戻せばセッティングは完了だ。
初回起動時のみ、いったんスマートフォンをGear VRから外して必要なアプリケーションのダウンロードといったセットアップを行う必要がある。画面の指示に従うだけでセットアップは完了するが、Oculusアカウントを持っていない場合は、同時にOculusアカウントを作成する必要がある。
動画や静止画のキャプチャも可能
セットアップが完了したら、再びGear VRにスマートフォンをセットし、頭に装着する。最初に操作のチュートリアルが開始されるので、その指示に従えば一通りの操作は覚えられるだろう。Gear VRのホーム画面は家の中を模したデザインになっており、自由に辺りを見渡すことができる。
正面には常に丸いカーソルが表示されており、頭を上下左右に動かすことでパネルを選択することが可能だ。パネルを選択したら、右側面のタッチパッドをタップすることで、その機能が実行される。その他、パッドを上下や左右にスワイプすることで、スクロールや左右切り替えなどの操作が行える。ホーム画面から、Oculusストアにアクセスし、Gear VR用アプリをダウンロードすることももちろん可能だ。
また、バックボタンを長押しすることで設定画面を呼び出すことができる。設定画面では、輝度やコントラストなどの調整を行えるほか、パススルーカメラを選択し、本体のカバーを外すことでスマートフォンのリアカメラで撮影した周囲の映像をリアルタイムで表示することも可能だ。
右側のユーティリティアイコンを選択すると、静止画(スクリーンショット)や動画のキャプチャが可能だ。動画は装着した人が実際に見ている視点でキャプチャされるが(もちろん、立体感などは失われる)、静止画はスマートフォンの液晶に表示されている両目分の映像がそのままキャプチャされる仕様となっている。以下の動画や静止画も、この機能を使って撮影したものだ。
なお、静止画については、いちいちユーティリティを呼び出して撮影するのは手間だが、Bluetooth対応キーボードを利用すれば、PrintScreenキーを押すだけで、キャプチャが可能である。「Googleフォト」アプリなどで、スクリーンショットフォルダ内のファイルを自動的にアップロードする設定にしておけば、Gear VRでスクリーンショットを撮影したら即座にPC上で確認するといった芸当も可能だ。
Gear VRは、低価格ながら高品質なVR体験を得られるデバイスであり、対応アプリもかなり充実してきた。対応スマートフォンであるGalaxy S6やGalaxy S6 edgeをお持ちの方なら、買って損はない製品といえる。また、VRに興味があるが、あまり予算はないという人も、スマートフォンの機種変更をするタイミングにあわせて、Galaxy S6 edge(または対応済みで国内にも投入が見込まれるGalaxy S7、Galaxy S7 edge)とGear VRを導入してみてはいかがだろうか。
前述したように、次回からはGear VR用のお勧めアプリを毎週1本ずつ紹介する予定だ。実際にGear VRでどんなVRが楽しめるのかを紹介していくのでご期待いただきたい。
→・石井英男の“週刊Gear VR”(第2回):無料とは思えない完成度!“スペハリ”と“Rez”を足して2で割ったようなVRシューティングゲーム「Smash Hit」
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