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VAIO、独自チューニングで高速化した第8世代Coreノート 特別仕様の「ALL BLACK EDITION」も(1/2 ページ)

VAIO初の第8世代Coreプロセッサ搭載モデルが登場。独自のチューニング「VAIO TruePerformance」により、プロセッサのパフォーマンスを高めているのが特徴だ。

 VAIOは1月18日、個人・法人向けPC「VAIO」に第8世代Coreプロセッサ搭載モデルを追加し、受注を開始した。1月26日に発売する。


「VAIO S11」と「VAIO S13」の第8世代Core搭載モデル。写真は特別仕様の「ALL BLACK EDITION」(詳しくは後述)

 対象となるのは、個人向けメインストリームライン「S Line」の11.6型ノートPC「VAIO S11」と13.3型ノートPC「VAIO S13」、法人向け「VAIO Pro」シリーズの11.6型ノートPC「VAIO Pro PF」と13.3型ノートPC「VAIO Pro PG」。

 価格はオープン、直販モデルの最小構成価格はVAIO S11・S13が15万1800円(税別、以下同)、VAIO Pro PF・PGが15万6800円だ。

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11.6型ノートPC「VAIO S11」(右)と13.3型ノートPC「VAIO S13」(左)。VAIO Pro PFはVAIO S11、VAIO Pro PGはVAIO Pro PGと共通のデザインを採用する

第8世代Coreの高性能を持続させる「VAIO TruePerformance」

 これらはVAIO初の第8世代Core搭載モデルとなり、独自のチューニング「VAIO TruePerformance」を適用することで、プロセッサのパフォーマンスを高めているのが最大の特徴だ。第8世代Coreは、Core i7-8550U(1.8GHz、最大4.0GHz)と、Core i5-8250U(1.6GHz、最大3.4GHz)から選べる。

 Intelの第7世代Core Uプロセッサ(開発コード名:Kaby Lake)から第8世代Core Uプロセッサ(同:Kaby Lake R)に変更し、コア・スレッド数が従来の2コア・4スレッドから4コア・8スレッドに倍増したことで、Core i7搭載機で61%、Core i5搭載機で76%の性能アップをうたう(CINEBENCH R15のCPUテスト結果による従来比)。メインメモリもLPDDR33-1866からLPDDR3-2133に高速化した。


Intelの第8世代Coreを採用したメインボードと冷却機構

 第8世代CoreをはじめIntel Turbo Boost Technology 2.0対応のCPUは、アイドル時に負荷がかかる作業を行うと、システムの放熱能力を超えた電力レベルで短期間動作してパフォーマンスを最大限に高め、その後は持続可能なパフォーマンスまで下がって落ち着く。VAIO TruePerfomanceは、この持続可能なパフォーマンスをより高く保つ技術だ。

 同技術を適用した第8世代Coreは、CPU性能が10%以上向上し、GPU性能も向上。VAIO TruePerfomance適用後のCore i5は、通常のCore i7をパフォーマンスで上回る逆転現象がみられるとする。


「VAIO TruePerfomance」のコンセプト図

従来プロセッサとのパフォーマンス比較その1。CINEBENCH R15.0.3.8でのCPUベンチマークテストスコア(VAIO調べ、使用環境により結果が異なる場合あり)

従来プロセッサとのパフォーマンス比較その2。3DMark 11 1.0.132.0でのGPUベンチマークテストスコア(VAIO調べ、使用環境により結果が異なる場合あり)
VAIO TruePerformanceのCPUベンチマークテスト比較(VAIO調べ)

 VAIO TruePerfomanceは、Windows上の「VAIOの設定」アプリにある「CPUとファン」のメニューで「パフォーマンス優先」を選択すると適用される。初期設定では、ACアダプター接続時のみ「パフォーマンス優先」となっている。


Windows上の「VAIOの設定」アプリにある「CPUとファン」のメニューで「パフォーマンス優先」を選択すると、VAIO TruePerfomanceが適用される

 一方、VAIO TruePerfomanceではパフォーマンス向上のために電源や冷却機構を強化したことに伴い、従来比で本体の重量が約10g増加し、公称のバッテリー駆動時間が約30~1時間短くなった(JEITA 2.0測定法による)。

 その他の仕様は既存の第7世代Core搭載モデルを継承しており、11.6型と13.3型で共通の設計を採用。メインメモリは最大16GB(オンボード)、ストレージは最大1TBの「第三世代ハイスピードプロSSD(NVMe、MLC)」、256GBの「第三世代ハイスピードSSD(NVMe、TLC)」、最大256GBのSATA SSDから選べる。法人モデルでは最大256GBの「暗号化機能付SSD(OPAL2.0準拠)」も選択可能だ。

 低反射仕様で1920×1080ピクセルのフルHD液晶ディスプレイ、HDMI、アナログRGB(D-Sub 15ピン)、1000BASE-Tの有線LAN、IEEE 802.11acの無線LAN、Bluetooth 4.1、USB 3.0×3、SDメモリーカードスロット、HD Webカメラ、ヘッドフォン出力、セキュリティロックスロットといった装備も変わらない。


VAIO S11の左側面

VAIO S11の右側面。VAIO S13のインタフェース構成も同様だ

 さらに、下り最大450Mbps・上り最大50Mbpsに対応したSIMロックフリーLTE、英語キーボード、TPMセキュリティチップ(TCG 2.0)、Windows Hello対応の指紋認証センサーなどのカスタマイズメニューも用意。OSは64bit版のWindows 10 Pro、Windows 10 Homeからの選択となる。

 本体サイズと重量は、11.6型が283.4(幅)×195.5(奥行き)×15~17.9(高さ)mmで約850~870g、13.3型が320.4(幅)×216.6(奥行き)×15~17.9(高さ)mmで約1.07kgだ。バッテリー駆動時間は11.6型が約14~15時間、13.3型が約11~12時間。

独自SIMやサポート強化で差異化したVAIO直販モデルも

 新モデルのラインアップは以下の通り。ソニーマーケティングとVAIOが取り扱うCTO対応の直販カスタマイズモデルとして発売、VAIOの個人向け直販モデルには「VAIOオリジナルSIM」および「VAIOストア パソコン3年 あんしんサポート」が付属する。価格はオープン(下記は全て税別の予想実売価格)。

  • 個人向け「S Line」
    • カスタマイズモデル(ソニーマーケティング)
      • 11.6型ノートPC「VAIO S11」 15万1800円~
      • 13.3型ノートPC「VAIO S13」 15万1800円~
    • カスタマイズモデル(VAIO)
      • 11.6型ノートPC「VAIO S11」 17万7800円~
      • 13.3型ノートPC「VAIO S13」 17万7800円~
  • 法人向け「Proシリーズ」
    • カスタマイズモデル(ソニーマーケティング)
      • 11.6型ノートPC「VAIO Pro PF」 15万6800円~
      • 13.3型ノートPC「VAIO Pro PG」 15万6800円~
    • カスタマイズモデル(VAIO)
      • 11.6型ノートPC「VAIO Pro PF」 15万6800円~
      • 13.3型ノートPC「VAIO Pro PG」 15万6800円~
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