Amazon Echoから家電を音声操作できるスマートリモコン「RS-WFIREX3」を試す:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(2/2 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回はラトックシステムのスマートリモコン「RS-WFIREX3」について、セットアップ手順を中心に、製品の特徴を紹介する。
ネットワーク設定がなかなかうまくいかないケースも?
ここまでの設定で、スマホから家電製品の操作が可能になる。後はスマートスピーカーとの連携設定を行えば、音声による操作が可能になるわけだが、いったん現段階までのフローおよび使い勝手をまとめておこう。
RS-WFIREX3の利点は何より、プリセットされている製品数が200以上と多いことだ。スマートスピーカーからの利用にあたっては機器の種類や数に制限はあるものの、これだけの数がプリセットされているとなると、登録をなるべくシンプルに終わらせたい向きにはぴったりだろう。
また、スマートスピーカーからは利用できないが、タイマー機能や、複数の操作をまとめて実行するマクロ機能も魅力的だ。特にマクロ機能は、凝った使い方をしようと考えた場合にアドバンテージとなり得る。
といった具合に機能についてはピカイチなのだが、問題となるのは、RS-WFIREX3のネットワーク設定がおそろしく難解で、なかなかうまくいかないケースがあることだ。
しばらく試行錯誤していて分かったのが、RS-WFIREX3はWi-Fiルーターとの相性がかなりシビアということだ。例えば筆者は自宅にSynologyのWi-Fiルーターを導入しているのだが、RS-WFIREX3と接続しようとすると、スマホアプリから設定用SSIDが表示されなかったり、いったん表示されても設定中に見失ったりといった症状が多発する。
そのため筆者宅では代用として、主に宿泊先のホテルなどで使うプラネックスのモバイルルーターを経由して接続している有様だ。さすがに著名なWi-Fiルーターの動作確認はしていると思うが、あまりマニアックなWi-Fiルーターは同様の症状が発生する可能性があるので、注意することをおすすめする。
また、設定中は処理を行っているのかハングアップしているのか判断がつかない挙動も度々みられる他、途中で本体の電源を抜いたにもかかわらず、アプリ上では処理中であることを示すバーが伸び続けているなど、実態に即していない挙動もあり、1つの設定を終えるだけで一苦労だ。以前紹介したeRemoteもかなりの労力を要したが、RS-WFIREX3に比べるとはるかにマシだ。
さらに筆者宅では、コンセントから抜くなどしてインターネットへの接続が切断された際、他社のスマートリモコンのように自動的に再接続されることはごくわずかで、大抵は原因不明のまま接続できない状況になる。ところが諦めて何日か放置しておくと、いつの間にかつながっていたりするので、実に始末に悪い。これならば再接続には手動操作が必須といわれた方がまだ扱いやすい。
ただ、ネットの口コミを見ていると、筆者のように設定中にハマって抜け出せなくなっている人もいる一方、何の問題もなくすんなりと設定を終えられているケースも多いようだ。
この他、iOSではなくAndroidから設定を試したところ、これまでの試行錯誤がウソのようにすんなり成功したこともあり(上記スクリーンショットが一部Androidになっているのはそのためだ)、環境によって左右される部分も大きいように思える。
何より、RS-WFIREX3は前述のようにプリセットされている家電製品が多く登録が容易な他、Amazon Echoに加えてGoogle Homeにも対応するなど機能面では見るべきところも多く、設定さえきちんと終えることができれば得られるリターンは大きい。
そのため、ここまでの手順はいったん完了したとみなした上で、次回はその先、スマートスピーカーとの連携手順を見ていくことにしたい。
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