Windows 10の次期大型アップデート「19H1」でさらなるセキュリティ強化を目指す:鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(2/2 ページ)
2018年に行われたWindows 10の大型アップデートでは、さまざまな課題が噴出した。2019年初となる次期アップデート「19H1」(開発コード名)では、どのような強化が行われるのだろうか。
Chromium版Edgeのプレビューが始まる
既報の通り、Microsoftは現在Edgeブラウザで利用されているEdgeHTMLのレンダリングエンジンを捨て、Googleらが中心になって開発しているChromiumベースのものへと移行する決断をした。この次世代版Edgeと呼べる新しいブラウザだが、既にプレビューの提供がアナウンスされている。Microsoft Edge InsiderのページでInsider Previewへの参加者募集を開始しており、興味ある方はトライしてみるといいだろう。
消えゆく者と復活する者
Windows 10の開発が続く限り、新機能が追加され続けていく印象があるが、一方で消えゆく機能もある。機能の整理整頓は必要で、2018年末の整理対象には「People Bar(正式名称はMy People)」が選ばれたようだ。
Redstone 3(RS3)こと「Fall Creators Update(1709)」で追加されたばかりの機能で、よくコンタクトする人物をタスクバー上にピンどめすることで、チャットなどの機能をすぐに呼び出すことが可能だった。一方で、筆者を含めて一度も使ったことがないという人も少なくないと思われ、Fall Creators Updateの目玉機能の一つとしてデビューした割には地味な印象で終わってしまった仕組みといえる。
MSPoweruserによれば、19H1の最新ビルドでMy Peopleの利用警告が出ているとのことで、間もなく消滅する可能性が高いという。
同じくMSPoweruserによれば、19H1の開発途上バージョンでは音声アシスタントの「起動ワード」を変更するオプションが含まれており、PC内部に複数の音声アシスタントを同居可能な他、「Cortana」自体の置き換えも可能になるのではないかと推測を述べている。
この他、ロックスクリーン上でアプリを起動するオプションも散見され、PC上の音声アシスタントを、Amazon AlexaやGoogle Assistantのようなスタイルで使うことが可能になるとも述べている。後者の話題が興味深い反面、Cortanaの地位低下も示唆されており非常に気になるところだ。
MicrosoftがCortanaを軽視しているようにも思えるが、一方で機能強化は現在もなお続いているようだ。例えば、Outlook上で重要な電子メールをフルボイスで繰り返し読み上げる機能が追加されたり、複数の人物の音声を聞き分けて挙動を変更する機能追加がうわさされていたりと、少しずつではあるが進化している。
まだまだ英語圏中心という機能上の縛りはあるが、他の音声アシスタントに比べると(PC中心という理由から)使う機会の少ないCortanaについて、同社が今年春に予定している19H1の公式リリースというタイミングで出してくるメッセージに期待したい。
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