連載

Alexa環境音スキルのススメ 音と映像で休日もリラックス山口真弘のスマートスピーカー暮らし

スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。今回は画面付きEchoでの利用を前提に作られた、映像つきの環境音スキルを試してみた。

 「Echo Show」や「Echo Spot」といったAmazonの画面付きスマートスピーカーの登場によって、画面表示に対応したスキルが増えつつある。音声での応答と同じ内容を画面に表示するだけのスキルもあれば、オリジナルの情報を表示することで、画面付きモデルならではの価値を出そうとしているスキルもある。


Echo Showの画面を使って環境音の他に映像を再生してくれる。大画面TVにも出力したいところだ

 その中でも独自の進化を遂げつつあるのが、波の音や雨音、小鳥のさえずりといった環境音を再生するスキルだ。これらは環境音に合った映像(静止画または動画)をセットで再生することで、さながらイメージビデオのような、リラクゼーション効果を備えるようになりつつある。

 環境音スキルは多数リリースされているが、調べたところエキサイトが展開している環境音シリーズが、こうした映像ありのスキルに積極的に取り組んでいるようだ。他にもないわけではないが、数自体がごく少数である上、あっても収録時間が短くループ再生にも対応しないなど、実用レベルで難がある場合が多い。

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今回紹介するAlexaスキル。画面のないスマートスピーカーで再生した場合は、いずれも音声のみのシンプルな環境音スキルとして動作する。多くは効果音ラボが収録した音を用いているようだ

 今回はそんなエキサイトの環境音スキルの中から、イメージビデオとして流すのに適したスキルをピックアップして紹介する。なお選出にあたっては、写真をスライドショー表示するタイプではなく、動画が再生されるタイプであることを条件としてチョイスしている。

雨の音

雨が降っている風景の映像を延々と再生する。雨の映像だけとはいえ、意外にバリエーションがあって飽きない。スキルの紹介文によると「千葉県市原市にて、山の中で野鳥の声を収録中に降ってきた雨の音を収録したもの」とのこと。収録時間は25分

鳥の声

ウグイス、メジロ、コジュケイ、ガビチョウ、キジバトなどの声を流すスキル。鳥の声は常時流れているものの、映像には鳥が常に登場しているわけではなく、半分以上は森の中の風景といった体裁。収録時間は25分(画面なしデバイスは60分)

雷の音

雷の音を再生する。スキルの紹介文によると「収録時、最も近い場所で200メートルほどの場所に雷が落ちました」とのことだが、驚いて飛び上がるほど大きな音はないので安心だ。他のスキルに比べると、映像はかなり短時間でループしているようだ。収録時間は25分

小川の音

いわゆる河川のように大きくない、山の中などを流れる浅い川の水音を再生する。流れが激しくないこともあり、この種のサウンドの中ではかなりボリュームは控えめで、音量を上げないと聞こえないことも。映像はかなりズームアップしたものが多い。収録時間は25分

フクロウが鳴く森

月の出た夜空と森の映像をバックに、フクロウの鳴き声と虫の音を再生する。幻想的な景色はイメージビデオと見紛うばかりの出来栄え。なお呼び出し方は「アレクサ、フクロウの声を開いて」で、スキル名とは異なることに注意。収録時間は25分

 以上、代表的な5スキルをピックアップしたが、心を安らげるリラクゼーションビデオとして、病院の待合室のTVなどで流れていてもおかしくないような内容だ。個人的には映像にバリエーションがある「雨の音」や、映像が美しい「フクロウが鳴く森」などが特に気に入った。

 今回紹介したものは25分というそこそこの長さがあるが、試した限りでは全体の長さはもちろんだが、なるべくたくさんのカットを組み合わせた映像の方が、満足度は高いように思う。「次はあのシーンが来るな」と予測できるようになると、その時点で飽きてしまうからだ。合わせて今回のスキルでは非対応の、ループ再生への対応も期待したいところだ。

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