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引導を渡されるWindows 8、生き続けるペイント:鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(2/2 ページ)
いよいよ平成が終わり、新元号による日常が始まる。そのような中で、ひそかにWindows 8が葬り去られようとしている一方、命脈を保ち続けるアプリケーションもある。
消せない「ペイント」
MicrosoftはWindows 10で「環境のモダン化」を目標にOS基盤を作り上げ、さらにその上で動作するアプリケーションについても少しずつ刷新を図っている。その代表的なものが、20年以上前の旧Windowsから受け継がれてきた標準アプリケーションの整理で、2017年7月に発表された廃止機能(アプリケーション)の一覧に「MS Paint(ペイント)」が含まれていたことで大きな話題になった。
順当にいけば、「April 2018 Update(1803)」の時点で廃止されていてもおかしくなかったのだが、2018年が終わってもMS PaintはWindows 10に残り続け、今なお最新ビルドに含まれ続けている。これは間もなく正式リリースされる「May 2019 Update(1903)」でも同様で、MicrosoftでWindows Insider Programのチームを率いるブランドン・ルブラン氏も認めている。
あっさりと消滅する機能や製品がある一方で、Windows 1.0の時代から続いているMS Paintは化石魚のように生き続けている。おそらく、まだしばらくは後継製品としてMicrosoftが指名した「Paint 3D」とWindows 10内に併存する見込みで、変化の激しい世界においてなお血脈を伝えている。
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