11型iPad ProとSurface Go、テキスト入力で使えるのはどっち?:テキスト入力一本勝負(後編)(2/3 ページ)
テキスト入力のツールとして、タブレットと専用キーボードの組み合わせが注目を集めている。今回はその代表的なモデルである、11型iPad ProとSmart Keyboard Folio、そしてSurface Goとタイプカバーの組み合わせについて、テキスト入力での使い勝手を検証する。
キータッチやキー配列をチェック
続いてキータッチについて見ていこう。まずSurface Goのキーボードは、磁力で本体に吸着するカバー兼用の薄型ながら、外見からは想像もできないほどストロークは深い。構造もいわゆるパンタグラフ式で、ノートPCのアイソレーションキーと同じ使い勝手だ。またタッチパッドも付属しているので、マウスがなくても利用できる。
一方、iPad ProのSmart Keyboard Folioは、反発力は十分でキーをきちんと押した感触はあるものの、さすがにSurface Goのキーボードに比べると、ペコペコとした独特の感触は好みが分かれる。表面がナイロン素材ではっ水性が高いという利点はあるものの、ことキータッチについては、Surface Goの方が万人受けするだろう。
右端のキーの比較。どのキーも極力同じ幅を維持しているSurface Goと、アルファベット以外の記号キーは大胆に横幅を詰めるSmart Keyboard Folioとで、考え方の違いが表れていて面白い
キー配列およびキーピッチについてはどうだろうか。Surface Goのキーボードは、一般的なWindowsノートPCのそれと同じキー配置なので、Windowsのユーザであれば(後述する行ごとのズレの問題を除けば)学習しなくてもすぐに使える。最上段にファンクションキーが用意されているのも大きな利点だ。
キーピッチは実測17~17.5mmと、お世辞にも広いとはいえないが、このクラスのキーボードとしては健闘している部類だ。見た限り、Enterキー付近のキーの横幅をもう少し詰められるような気もするが、仮にそうしたとしても、誤差レベルでしかキーピッチは広がらないだろう。
一方、iPad ProのSmart Keyboard Folioは、Macのキーボードとほぼ同じ配置なのだが、iOSがマウス操作をサポートしないこともあり(この秋に専用のiPadOSが登場予定だ)、離れた位置にカーソルを移動させる場合、画面を直接タップするか、上下/左右キーを使わなくてはならないなどの問題がある。
他にも、Escキーがないので漢字の変換候補を取り消す時に直感的な操作ができなかったり、変換候補を順に送る時にTabキーが使えなかったりと、「あれっ、できないの」という操作がちょくちょくある。これはハードウェアの制限よりも、日本語変換の作り込みに原因がある印象だ。
キーピッチは、実測18~18.5mmとかなり余裕がある。Surfaceのキーボードとほぼ同じ横幅でありながらキーピッチが広いのは、横のキー数が若干少ないことに加え、右側にある記号類のキーの幅が狭くなっているからだ。全体として、アルファベットキーに関してはかなり余裕のある形だ。
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