「Adobe Creative Cloud」が2020年版に クラウド対応を強化 機能追加やパフォーマンス改善も実施:Adobe MAX 2019
Adobe(アドビ)の有料サブスクリプションサービス「Creative Cloud」の各種アプリが2020年版に。新機能の追加はもちろん、従来からある機能の改善も図っている。
米Adobe Systemsは11月4日(米国東部時間)、クリエイター向けイベント「Adobe MAX 2019」に合わせて、有料サブスクリプションサービス「Adobe Creative Cloud(Adobe CC)」を2020年版にアップデート。アプリの機能追加やパフォーマンス改善などを実施する。有効なサブスクリプション契約をしているユーザーは、無償でアップデート可能だ。
この記事では、Adobe CCを構成する主要なアプリのアップデート内容を紹介する。
Photoshop(デスクトップ版)
画像編集ツール「Adobe Photoshop」のデスクトップ版(Windows版/macOS版)では、主に以下の機能追加・改善が行われる。
- クラウドドキュメントへの対応
- 「オブジェクト選択ツール」の追加
- 「属性パネル」の機能改善
- 「スマートオブジェクト」をレイヤーとして定義可能に
- コンテンツに合わせた「塗りつぶし機能」の改善
- 変形時の「縦横固定」を旧バージョンと同じ操作に戻せる機能の追加(実装済み)
Lightroom/Lightroom Classic
クラウドベースの写真編集ツール「Adobe Lightroom」では、主に以下の機能追加・改善が行われる。一部は、デスクトップ向けの「Adobe Lightroom Classic」にも反映される。
- 画像のエクスポート機能の強化(デスクトップ版とAndroid版のみ)
- チュートリアル機能の拡充(デスクトップ版のみ)
- 「パノラマ写真」で自動的にエッジを塗りつぶす機能の追加(デスクトップ版のみ)
- 「共有グループアルバム」への写真投稿機能の追加(Android版/iOS版のみ)
- カメラ本体とレンズのプロファイルを追加
- 複数のプリセットを使った画像の一括書き出し機能の追加(Classicのみ)
デジタルビデオ製品(Premiere Pro、Premiere Rushなど)
プロやハイアマチュアをターゲットとする動画編集ツール「Premiere Pro」では、主に以下の機能追加・改善が行われる。
- 動画のリフレームを自動で行う機能の追加
- HDR(ハイダイナミックレンジ)動画書き出しの機能強化
- 書き出せるファイル形式の追加
- タイムリマップが最大で「2万%」まで可能に
クラウドベースの「Premiere Rush」では、日本人にピッタリなテンプレートを追加するという。
元の動画から異なるアスペクト比の動画を自動的に書き出す「オートリフレーム機能」。ここでもAdobe Senseiを駆使し、被写体の動きを検知して切り出す部分を自動判定してくれる(モーションテンプレートはレスポンシブル対応のものなら自動追従)
その他、モーショングラフィックス作成ツール「After Effects」ではプレビューやプレイバックをする際のパフォーマンス改善やグラフィックテキスト機能の強化など、アニメーション作成ツール「Character Animator」では、作成するアニメーションにキーフレームを設定する機能の追加などが行われる。
「Adobe Illustrator」を始め、Adobe CCに含まれる他のアプリにも新機能や機能改善が行われる。アプリの更新は、デスクトップ版なら「Creative Cloud Desktop」から行える。
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