Windowsで振り返る2019年、そして2020年の姿:Windowsフロントライン(3/4 ページ)
2019年が終わろうとしている。延長サポートの終了直前となるWindows 7を筆頭にWindows 10もさまざまな話題を振りまいた1年だった。Windowsを中心に振り返りつつ、その先を見ていく。
Chromium Edge利用の注意点と旧バージョンへのアクセス方法
前項でも少し触れたが、次の話題は「Chromium Edge」だ。WebブラウザのレンダリングエンジンをBlinkベースのChromiumに変更した新しい“Edge”は、2020年1月15日のタイミングで製品版(Stable版)に置き換えられる。
注意点としては、1月15日にStable版がリリースされた時点で、「RS4」こと「Fall Creators Update」に該当する「Windows 10(バージョン1709)」以降のバージョンのWindows 10では、「Windows Update」を経て自動的に旧EdgeのChromium Edgeへの置き換えが進むことだ。
詳細は、Microsoftが公開するサポート文書に記されているが、Chromium Edgeは旧来のEdgeと違ってOSからは切り離されており、機能アップデートも従来の半年(あるいは1年)ではなく「6週間単位」程度が想定されている。
そのため、現在サポートされている4種類のOSバージョンに対して3段階でアップデートを適用することで、Chromium Edgeが機能するよう少しずつ変化が加えられており(下記参照)、最終的にChromium EdgeのStable版がリリースされることで変更が有効になる。
Chromium Edgeへの移行後は、アイコンやピン留めしたEdge本体が新版へと置き換えられ、基本的には過去のデータも含めて新環境へとそのまま移行する。ただし、過去のEPUBサポートなど引き継がれないものもあり、この点では注意が必要だ。
なお、ここままでは旧EdgeがWindows Updateとともに利用不可となってしまうため、Microsoftからいくつか関連文書が提供されており、企業ユーザーなどで必要な場合には事前対策が可能だ。
1つは「Blocker Toolkit」で、Windows UpdateによるChromium Edgeへの自動移行を防止する。ただし自動アップデートを防止するだけであり、手動でインストールした場合には無効だ。
もう1つは「旧Edgeの呼び出し方法」で、Chromium Edgeがインストールされた場合に旧Edgeを上書きするのではなく「隠す」状態になることを利用した仕組みで、β版で開発を行っているデベロッパー向けの機能として残されていたもの。参考となる文書の手順に従い、Group Policy Editorで値を書き換えることにより、サイド・バイ・サイドでの2つのEdgeの同時呼び出しが可能となる。
これらの関連文書が公開された12月17日のタイミングで、MicrosoftではChromium Edge向けのExtensionsの登録受付を開始している。また同日には、ARM64版Chromium EdgeのDevチャンネルでの配信がスタートしており、やや出遅れる形になったものの、Windows on Snapdragonの本格稼働に向けた動きが進展しつつある。
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