デジタル終活サービスの内側から見えること――3月7日にデジタル遺品シンポジウムを開催:デジタル遺品は結局どうするのが正解?
もし自分が死んだら、スマートフォンやタブレット、PCの中身はどうなるのか。残された人たちはどうすればいいのか。今何ができるのか、何をしなければならないのかを考えるシンポジウムが開催される。
三井住友信託銀行が「おひとりさま信託」でデジタル遺品を対象メニューに挙げるなど、近年はデジタル終活をとりまくサービスがにわかに増えてきている。それでもなお、「デジタル遺品とはどう向き合うのがいいのか」という問いには、まだ明確な答えが浸透していない。
そこで2019年の第3回に続き、「第4回 デジタル遺品を考えるシンポジウム」をアイティメディアのセミナールームで開催することになった。主催はデジタル遺品を考える会だ。日時は3月7日(土)、午後1時30分~午後5時までを予定している(開場は午後1時)。
【2020年3月2日追記】
新型肺炎にかかる深刻な事態を鑑み、開催を延期させていただくことになりました。会場は変わりませんが、開催日は社会状況を見据えたうえで後日改めて告知させていただきます(主催より)。
【2020年4月3日追記】
延期実施を予定していた「第4回 デジタル遺品を考えるシンポジウム」ですが、新型コロナウイルス感染症の流行が長期化していることをうけ、メンバーと検討した結果、無期限で延期させていただくことになりました。感染症の流行が落ち着きましたら、3密が避けられる環境を整えたうえで、実施したいと考えております。予定を確保していただいた方、開催を楽しみにされていた方には大変申し訳ありませんが、何卒よろしくお願いいたします(主催より)。
今回のテーマは「実サービスから見る向き合い方」だ。実際にデジタル終活サービスを提供している企業の声を聞き、さらにディスカッションすることで業界全体の傾向や課題をつむいでいくのが狙いだという。
登壇するのは、2017年9月からデジタル遺品調査を実施しているデジタルデータソリューション、終活サービス「Secbo」を提供するDigtus、同じく終活サービス「Digital Keeper」を提供するデジタルキーパー、PCで動作するデジタル終活ツール「まもーれe」を提供するMONETなど。
『スマホの中身も「遺品」です』を著した記者の古田雄介氏と、日本デジタル終活協会を運営する伊勢田篤史弁護士が、シンポジウムの進行と講演を務める。
古田氏は「デジタル遺品やデジタル終活は、『いつか考えなくてはならないもの』から、『いま向き合うべきもの』に変わってきた感があります。現実問題として向き合うとき、実務を通して得られた知見は欠かせません。これまでデジタル終活サービスを提供してきた方々の声を通して、2020年の等身大のデジタル遺品対策が見つけられたと期待しています」と語る。
参加は事前登録制で、参加費は2000円。問い合わせや参加登録は、Facebookのイベントページで受け付けている。会場のキャパシティ(50名)に達した時点で募集を締め切るとのことだ。
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