思わず衝動買いをした「GPD P2 Max」の出会いと別れ:持ち歩きたくなる8.9型の超小型PC(1/3 ページ)
Shenzhen GPD Technologyが投入した8.9型の液晶ディスプレイ搭載超小型PC「GPD P2 Max」。従来モデルに比べ、大型化しキーボードにも手が加えられた新モデルの出来栄えはどうなのだろうか。
フリーランスになってからというもの、冠婚葬祭や家族ぐるみの事情でもない限り、全く仕事と関係なく一日を過ごす、ということがなくなった。そのため、どこへ行くにしてもノートPCを持ち歩いている。
- 超小型PC特集
【第1回】「GPD Pocket 2」開封レビュー! 初代Pocketとの比較も
【第2回】超小型PC「GPD MicroPC」評価機開封レビュー!
【第3回】OneMix2Sシリーズ予約販売開始
【第4回】OneMixのこだわりを社長に聞く
【第5回】次期モデルOneMix3をチェック
【第6回】さくらピンクエディションフォトレビュー
【第7回】8型の超小型2in1 PC「MiniBook」がクラウドファンディング開始
【第8回】CHUWIの8型超小型PC「MiniBook」を試す
【第9回】PC界の“ワークマン”GPD MicroPCの「立って使う幸せ」を考察
【第10回】新島でヨットに暮らして超小型PCでテレワークをした話
【第11回】PC界の“ワークマン”GPD MicroPCの「シリアルポート」を活用する
【第12回】GPD Pocket 2のキーボードを“ねちっこく”使ってみた
【第13回】超小型PCのOneMix2Sを“ねちっこく”触ってみた
【第14回】第10世代Core搭載の超小型PC「OneMix3 Pro」が国内販売開始
【第15回】第10世代Coreの超小型PC「OneMix3 Pro」をねちっこく触ってみた
【第16回】思わず衝動買いした「GPD P2 Max」の出会いと別れ ※本記事
相棒は「LAVIE Pro Mobile」だった
2017年まではMacBook Airを持ち歩いていたが、その年の暮れにSurface Bookを購入したことで相棒を切り替えた。しかし、1.5kg超えの重量のせいか、持ち歩く時間が多いと腰や膝にダメージがズシリとくる(決して年のせいではない)。そこで、2019年夏に投入したのが、「あまりの軽さに思わず声が出た」モバイルPC「LAVIE Pro Mobile」(以下、LAVIE)だった。
LAVIEは、入力しやすいキーボードと見やすい液晶ディスプレイを備え、コンパクトなボディーで重量も約837gという軽さ。知り合いに持ってもらうと、ほとんどの場合、驚いて「おっ」と声を出すほどだ。
とはいえ、わたしも女子だ。たまにはバックパックではなく、おしゃれな小さいバッグの1つや2つを手にして出かけてみたい。それには、もう少し軽く、フットプリントが小さく、そして質感の良いPCでないとだめだろう。
そんなことを考えていたら、海外のクラウドファンディングINDIEGOGOでShenzhen GPD Technology(以下、GPD)が新モデル「GPD P2 Max」のキャンペーンを展開しており、勢い余ってポチってしまった。しかも、「ファイル操作をさくさくこなせること」「場合によっては画像編集も行えること」という条件のせいで、Core mプロセッサを搭載した上位モデルを奮発してポチッてしまった。
GPD P2 Maxってどんなモデル?
GPD P2 Maxは、GPDが手掛ける超小型PCシリーズの最上位モデルだ。日本では「天空」が代理店を務めており、クラウドファンディングキャンペーンが終わった今では、Celeronプロセッサの下位モデルを天空のGPDダイレクトで購入できるし、Amazonでは上位モデルも購入可能だ。
私が購入した、上位モデルのスペックを簡単にまとめておこう。
GPD P2 Max(上位モデル)の主なスペック | |
---|---|
CPU | Intel Core m3-8100Y(2コア4スレッド、1.1GHz~3.4GHz) |
メモリ | LPDDR3 16GB |
ストレージ | PCIe SSD 512GB |
GPU | Intel UHD Graphics 615 |
液晶ディスプレイ | 8.9型(10点マルチタッチ対応) |
画面解像度 | 2560×1600ピクセル |
ボディーサイズ | 約213(幅)×149.5(奥行き)×5.5~14.2(厚さ)mm |
重量 | 約650g |
OS | Windows 10 Home |
フットプリントも小さいが、LAVIEより200g近く軽くなることにも注目したい。これらなら、本当にいつでも気軽に持ち歩けるに違いない。ただ、実機を計測したところ、重量は約673gだった。
また、CPUこそUMPC向けのものだが、メモリもSSDも購入したLAVIEの2倍にあたる16GBに512GBだ。きっとキビキビ動作するだろうから、写真の編集や(ファイル管理システムの)エクスプローラーの読み込みで固まることもないだろう。
問題は、キーボードが英語キーボードであることだ。しかも、新たにタッチパッドを搭載したことによって、キーボードを配置する分の奥行きが足りず、機能キーをFnキーと同時押ししなければならない5列配列になっている。小型ボディーゆえの制約だが、かなりの数の記号をFnキーと組み合わせなければ入力できない仕様なのだ。
ただ、日本での需要が高いからか、海外のクラウドファンディング製品としては珍しく、「日本語をご利用する方はこちらへ」という案内があり、蓄光式の日本語キートップシールを希望する人へ無料配布するという。
そして、届いたのがこちらだ。黒いものが届くと考えていたところ、白っぽかったため、外観が損なわれるのではないかと思い、貼り付けるのがためらわれた。
気を取り直して、改めてGPD P2 Maxに向き直ってみよう。
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