レビュー

富士通の電子ペーパー端末「QUADERNO」を1カ月使って分かったことScanSnapからの直接取り込みにも対応(3/4 ページ)

「QUADERNO」(クアデルノ)は、富士通クライアントコンピューティング(FCCL)のE Ink電子ペーパー端末だ。軽量で長時間駆動、見やすい画面に加えてペーパーレス化の機能を強化した新バージョンをチェックした。

触って良かった点と気になった点をまとめて紹介

 新機能を駆け足で見てきたが、ここではしばらく試用して気づいたこと、気になったことをまとめておく。

 ビューア機能は前述のように、見開き表示、左右とじの切り替えなど機能は豊富なのだが、PDFのしおりを表示する機能がないのがネックだ。ページ数の多い取扱説明書などは章ごとに目次が設定されていることが多いが、本製品ではそれらが使えないので、目的の箇所を呼び出すのに難儀する。サムネイルでの一覧表示などで代替するしかない。

 一方の操作性については、ページめくりがスワイプにしか対応せず、タップによるページめくりができないのが使いづらい。一般的なビューアではタップとスワイプに両対応するケースが多いだけに、特に電子書籍を読む場合は違和感がある。

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 また動作も、ページ数が少なければ問題ないが、100ページを超えるPDFを見開き表示にしたり、PDFに書き込みを行ったりすると途端に動作が重くなる。しおりを表示できない特性と併せて考えると、ページ数が限定されたPDFに向いており、そうした意味で前述のScanSnapとの相性はよいだろう。


取り込んだPDFの見開き表示にも対応する。ページめくりはタップでは行えず、スワイプのみの対応だ

単一/見開きの切り替えの他、ページ方向の切り替えなどにも対応する

画面左上の三本線は、目次表示かと思いきや、同じフォルダ内の別PDFに切り替えるための一覧が表示される。目次が表示できないのは少々きつい

ページのサムネイル表示機能。目次の代替として使える

本文のテキスト検索機能。テキストデータが埋め込まれたPDFであれば、この機能を使って目的のページを探すのもありだろう

PDFに書き込みを行うと途端に動作が重くなり、このようにページをめくるだけで待たされることもしばしばだ

 PDFに書き込んだマーカーは、PCのAcrobat Readerでも表示できる。色は赤もしくは青のいずれかで、鉛筆ツールで書き込んだ注釈として表示される。

 Acrobat Readerで書き込んだ注釈(ノート注釈、ハイライト表示、テキストボックス、スタンプ)も、本製品上で一通り表示できたが、それらにコメントをつけるなどの対話的な機能は使えない。これらが使えれば校正用デバイスとしての道も開けただけに、もったいない印象だ。

 一方のペンは、通常の筆記スピードで書く分には全く問題なく、よくできていると感じるが、筆圧検知に対応しないので、線を引いている最中に力を緩めると、途端に線が途切れてしまう。さすがにiPadとApple Pencilの組み合わせと比べるのは酷だが、あまり過剰に期待しないほうがよいだろう。


PDFに書き込みを行うこともできる。ペン上部のボタンを押しつつ線を引くと、消しゴムとして機能する

ペンの色は青または赤の2択、太さは5段階から選ぶことができる

ペンツールによる書き込み。見た目はモノクロだが、上が青、下が赤で記入している

PCに転送し、Acrobat Readerで表示したところ。注釈機能の鉛筆ツールで記入したものとして扱われる

 UIについては、ホーム画面に相当する画面が存在しないのも、感覚的に慣れない。本製品は常時何らかのドキュメントを画面に表示しておくのが前提になっており、それを切り替えたり、設定を開いたり、またScanSnapからデータを取り込む時は、画面上部のメニュー(ホームメニュー)を開く形になっている。

 これが例えば、ドキュメントの保存先フォルダがホーム画面として表示できたりすれば安心感はあるのだが、常に何かしらのドキュメントが表示されていなくてはいけないのは、個人的に落ち着かない。PCの様式にこだわっているだけで、気にならない人もいるだろうが、このあたり、もう少しカスタマイズできてもよいのではと感じる。


いわゆるホーム画面が存在せず、このポップアップするメニューがホームという扱いなのだが、感覚的に慣れない

 そろそろ、まとめに入ろう。

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