使い勝手を強化したモバイルPC「LAVIE Pro Mobile」登場 USB Type-C端子から映像出力も可能に:5G対応モデルも10月以降に追加
NECの軽量モバイルPC「LAVIE Pro Mobile」に2020年夏モデルが登場。先代のコンセプトをキープしつつも、第10世代CoreプロセッサやWi-Fi 6対応無線LANモジュールを搭載し、キーボードやタッチパッドのサイズを拡大するなど使い勝手を向上している。
NECパーソナルコンピュータは6月18日、13.3型モバイルノートPC「LAVIE Pro Mobile」の2020年夏モデルを発売する。想定販売価格は店頭販売モデルが18万9000円(税別、以下同)からで、同モデルをベースとする直販モデル「LAVIE Direct(PM)」の最小構成時の標準価格は18万4000円からとなる。
LAVIE Pro Mobile(店頭販売モデル)
新しいLAVIE Pro Mobileは、利用時に目に入らない場所にヒンジや排気口を配置する「ノイズレスデザイン」を始めとするデザイン的な特徴を先代から踏襲しつつ、ボディー両端まで拡大した「Edge to Edgeキーボード」を採用。天板に加えて底板にもカーボン素材を採用することでボディーの丈夫さを向上している。タッチパッドのサイズも大きくなった。
CPUは第10世代Coreプロセッサ(開発コード名:Comet Lake)で、店頭販売モデルでは、エントリーモデルとなる「PM550/SA」がCore i5-10210U(1.6G~4.2GHz、4コア8スレッド)、中位モデルの「PM750/SA」と最上位モデルの「PM950/SA」がCore i7-10510U(1.8G~4.9GHz、4コア8スレッド)を搭載している。メインメモリはPM550/SAとPM750/SAが8GB(4GB×2)、PM950/SAが16GB(8GB×2)で、後からの増設や換装はできない。ストレージはPCI Express接続のSSDで、容量はPM550/SAが256GB、PM750/SAとPM950/SAが512GBとなる。
ディスプレイはフルHD(1920×1080ピクセル)の13.3型IPS液晶で、PM950/SAには電子プライバシーフィルターも搭載している。電子プライバシーフィルターは、手動でオンとオフを切り替えることはもちろんだが、独自の「LAVIEプライバシーフィルター」を使うことで、のぞき込みを検知して自動で有効化することもできる(要設定)。のぞき込みをを警告する「LAVIEプライバシーアラート」も搭載している。
なお、LAVIEプライバシーフィルターやLAVIEプライバシーアラートはPM550/SAとPM750/SAにも搭載されており、電子プライバシーフィルターの代わりに「画面ぼかし」でのぞき見を抑制できるという。
画面上部には92万画素のWebカメラを搭載している。このカメラはWindows Helloの顔認証で用いる赤外線(IR)撮影機能を一体化している。バッテリー駆動時間(JEITA 2.0)は、PM550/SAとPM750/SAが約24時間、PM950/SAが約20時間となっている。本体に付属するUSB Power Delivery(USB PD)準拠の65W出力ACアダプターを使うと、1時間で約80%分の容量を充電できる。このACアダプターは従来の65W品よりも薄型化と軽量化がなされているという。
インタフェース類は、左側にUSB 3.0 Type-C端子、USB 3.1 Type-C端子、microSDスロットを、右側にイヤフォン/マイクコンボジャック、USB 3.1 Type-A端子とHDMI出力端子を備える。USB 3.0 Type-C端子は、USB PDによる電源入力に加え、DisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応した。これにより、市販の映像出力付きのUSB Type-Cドッキングステーションを活用できるようになる。
無線LANはWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)に対応し、Wi-Fi 6アクセスポイント(ルーター)と組み合わせることでより高速な通信を実現できる。
ボディーサイズは約307.2(幅)×216(奥行き)×16.9(PM950/SAの厚さ)または16.7(その他の機種の厚さ)mmで、本体重量は約955g(PM950/SA)または889g(その他の機種)となる。カラーは、全機種共通のネイビーブルーの他、PM550/SAとPM750/SAではクラシックボルドーとフレアゴールドを選択できる。OSはWindows 10 Home(64bit)をプリインストールし、Office Home & Business 2019のライセンスも付属する。
直販モデル
直販モデルでは、一部の構成をカスタマイズ可能で、店頭販売モデルにはないオプションも用意されている。主なオプションは以下の通り。
- Core i5-10210Uの電子プライバシーフィルター付きモデル(メモリは8GB)
- Core i7-10510Uの電子プライバシーフィルター非搭載モデルでメモリ16GB
- Windows 10 Pro(64bit)のプリインストール
- Officeの非搭載、または「Office Personal 2019」の変更
- 直販限定カラー「メテオグレー」の選択(※1)
- 「標準バッテリー」の搭載(店頭販売モデルよりも軽量だが容量減少)(※2)
- 256GBや1TBのSSDの搭載、Optane Memory H10(512GBまたは1TB)の搭載
- LTE通信モジュールまたは5G通信モジュールの搭載(※3)
(※1)次の構成はメテオグレーのみ選択可:Core i7-10510Uを搭載する電子プライバシーフィルター非搭載構成でメモリを8GBとする構成、電子プライバシーフィルター付きの構成
(※2)電子プライバシーフィルター非搭載構成のみ選択可。バッテリー駆動時間(JEITA 2.0)は約15時間
(※3)5G通信モジュールはCore i7-10510Uの電子プライバシーフィルター付き構成のみ選択可。ただし受注開始は10月以降の予定
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