まさかのXeon搭載NUC「Intel NUC 9 Pro」はGPUを選べる頼れるヤツだった:新たなNUCの道(1/4 ページ)
Intelが、超小型PC「NUC」(Next Unit of Computing)の次なる道を提示したGhost Canyonの開発コード名で知られる「Intel NUC 9 Pro Kit」を発表したのはCES 2020だった。今回はその評価機をチェックした。
2020年1月の「CES 2020」に合わせて、Intelが新型のNUC(Next Unit of Computing)を披露したことを覚えている人も多いだろう。
従来製品に比べボディーが若干大型化した反面、新たにPCI Expressスロットを備えることで性能と拡張性を高めた新型NUCは、第9世代Coreプロセッサを備えたゲーミング向けモデルが“Ghost Canyon”、Xeonプロセッサなどを搭載するワークステーション向けモデルが“Quartz Canyon”の開発コード名で呼び表される。どちらもベアボーンキットとして提供されるが、国外の一部地域では、既に市場投入が始まっているようだ。
今回取り上げる「Intel NUC 9 Pro Kit NUC9VXQNX」(以下、NUC 9 Pro Kit)のレビューキットは、CPUにXeon E-2286Mを搭載したワークステーション向けNUCだ。日本発売前の製品ではあるのだが、内部構造やベンチマークによる性能チェックを実施しているので、参考になれば幸いだ。
CPUは8コア16スレッドのXeonでグラフィックスカードも搭載可
このNUC 9 Pro Kitは、CPUにCoffee Lake Refresh(開発コード名)ベースの「Xeon E-2286M」を搭載するベアボーンキットだ。NUCとしては初のワークステーション向けモデルであり、Xeonプロセッサを搭載するモデルもこれが初めてとなる。
NUCといえば、手のひらサイズの正方形小型ボディーをイメージするユーザーも多いと思うが、本製品はおよそ約96(幅)×238(奥行き)×216(高さ)mm、容積は約5Lのボディーを採用し、デスクトップPC向けのグラフィックスカードなどを搭載可能になっている。
従来のゲーミング向けNUC“Skull Canyon”“Hades Canyon”のコンセプトをさらに推し進め、極端な小型化よりも一般的なデスクトップPC以下のサイズで、高い性能と拡張性を実現する方向にカジを切った製品ということなのだろう。ちなみに同じQuartz Canyonの製品としては、vPro対応のモバイルCPU「Core i7-9850H」を採用した「NUC9V7QNX」も用意されている。
続いて、内部構造を見ていこう。
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