レビュー

iPad AirやiPadでトラックパッドが使えるロジクール「COMBO TOUCH」を試して分かったこと(3/4 ページ)

iPadOSのリリース以降、Apple純正品以外でトラックパッド搭載キーボードを積極的にリリースするロジクール。今回は、第3世代iPad Airと第7世代iPad向けの新モデル「COMBO TOUCH」をチェックした。

Smart Connector対応で使い勝手は良好。厚みと奥行きは要注意

 次に、実際に使った上でよいと思った点、気になった点について見ていこう。

 トラックパッド搭載という大きな特徴のせいで見逃されがちだが、Smart Connectorの採用により、ペアリングが不要、かつ毎回の電源オン/オフが不要で開くだけで使えるようになるのは、Bluetoothキーボードとは異なる大きなメリットだ。iPad本体からの給電で駆動するので、キーボードのバッテリー残量を気にする必要もない。

 背面および側面もガードすることで、高い耐衝撃性を備えるのは本製品の特徴の1つだが、iPad本体を覆うケースの裏にキックスタンドが貼り付けられる二層構造になっているため、ボディーの厚みはかなりのものだ。公称値は22.55mm、実測でも21.2mmあり、iPad Airの薄さは完全にスポイルされている。このあたりは好みが分かれるだろう。

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 同じ理由で、電源ボタンや音量ボタンも完全に覆われた状態になっており、ケースのプラスチックの上から押す格好になる。お世辞にも押しやすいとは言えず、なるべくであれば音量ボタンは、キーボード上の音量キーを主に使う方がいいだろう。


持ち歩き時の状態。側面および背面もカバーするため、純正のSmart Keyboardに比べるとずんぐりしたイメージだ

側面から見た状態。厚みはかなりある。スピーカーやUSB-Cポートの穴は最小限にとどめられているため、一定の防水性はある

正面と背面から見た状態。背面のヒンジ部分はマグネットで吸着しているだけで、着脱は容易に行える

カメラ部の穴を見ると、ケースにはかなりの厚みがあることが分かる

電源ボタンおよび音量調整ボタンは両方とも完全に覆われた状態になり、お世辞にも押しやすいとは言えない

 奥行きをかなり取るのも要注意だ。というのも、本製品はキーボードの手前にトラックパッドを備える上、キックスタンドを広げるための奥行きが必要になるからだ。十分に奥行きのある作業スペースなら問題ないが、電車や飛行機の中の簡易テーブル、膝の上には乗り切らない場合もあるはずだ。iPad Pro用の純正Magic Keyboardがわざわざフローティング構造を採用した理由がよく分かる。


一般的な画面の角度。トラックパッドがあるため奥行きは300mmを超える

最大限まで倒した状態。角度は無段階で変更できる

ちなみに、こちらは純正のSmart Keyboardを取り付けたiPad Airを側面から見たところ。トラックパッドがないこともあり、ベース部だけならば奥行きは実測185mmしかない

 本製品のキーボードは、Smart Connectorを中心にマグネットでiPad本体に吸着しているだけなので、デスク上に置いた状態で本体を手前に寄せようとキーボード部を引っ張ると、簡単にケース部と分離してしまうのに加え、ケース部を持ち上げるとキーボードが外れて落下してしまいがちだ。

 特に膝の上など不安定な場所で使っている場合は、キーボードを落下させて故障などにつながる可能性があるため、ズボラな使い方をする人は要注意だ。キーボード部もしっかりと持つか、あるいは画面に吸着したことを確認してから持ち上げるといった配慮が必要になる。


キーボードはSmart Connectorを中心にマグネットでiPad本体に吸着しているだけなので、引っ張ると簡単に分離する

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