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「Echo」第4世代モデル、どう進化した? 試して分かったメリットとデメリット山口真弘のスマートスピーカー暮らし(3/3 ページ)

スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする連載。今回はガラリと生まれ変わったAmazonの「第4世代Echo」を試した。

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買い替えのユーザーは置き場所に要注意

 以上のように、今回のモデルチェンジでプラスもあればマイナスもあるというのが率直な評価だ。ひとまずアップデートを待つのが賢明だと感じるが、もう1つ気になるのは、本製品が球形になったことで、必要な設置スペースが増加したことだ。

 従来の第3世代EchoおよびEcho Plusは、電源プラグの突出部分を若干横に向けることで、約100mmの奥行きがあれば設置が可能だった。今回の第4世代Echoは、球形というデザイン上、電源プラグがそれほど背面に突き出さない利点はあるものの、本体の奥行き自体が約144mmと大きいため、従来比で約1.5倍の奥行きが必要になる。

 それゆえ、従来モデルから乗り換えた場合は、これまでであれば設置できていたスペースに収まらないことも出てくる。実際、筆者の自室でも、これまで第3世代モデルを設置していた棚に収まらず、別の置き場所を考えなくてはいけなくなった。

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Echoの形状の変遷。左から第4世代、第3世代、第2世代(日本市場で販売されたのはこの第2世代から)。音質重視のためかフットプリントが徐々に増しているのが分かる

Google Nest Audio(右)との比較。正面から見ると本製品の方が小柄に見えるが……

横から見ると本製品の方が圧倒的に存在感があり、奥行きも取ることが分かる

 これは音質の良さをさらに感じられるよう、開放的なスペースに置いて使え、という開発サイドからの遠回しなメッセージなのかもしれないが、従来モデルからスムーズな入れ替えができないのはちょっとした問題だ。かといって小型版のEcho Dotに買い替えるのでは、音質向上のメリットが失われてしまう。


同時発売の第4世代Echo Dot(右)との違いは、サイズの他、ウーファーを搭載しているか否かが挙げられる。なお、Echo Dotの直径は約100mmだ

 おそらく、この点はユーザーによって賛否両論あるはずで、こちらの方歓迎だという人もいるだろうが、従来の第2世代や第3世代のEchoから乗り換える人は、十分に考慮した上で判断すべきだろう。従来のEcho Plus相当の機能がEchoで使えるようになり、価格面には実質値下げになっているのはプラスだが、この設置性については要注意だ。

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