これ以上スマート家電を導入できないだと?――スマートリモコンとWi-Fiルーターで切り抜けた:テレワーク時代のスマート家電(3/3 ページ)
スマート家電を活用することで、少しでも在宅ワークを快適にしていこうという本連載。今回はスマートホーム化する中で避けては通れない、ボトルネックとなる製品にフォーカスした。
専用アプリでらくらくセットアップするも
Linksysブランドの製品は、専用アプリがあるためスマホだけでセットアップが可能だ。該当するモデルを選び、これまでの接続方法がルーター単体/モデムとルーターの組み合わせだったかを選び、旧ルーターとモデムを切り離し、Wi-Fiルーター(ここではMR9000X)の電源を入れ、モデムと接続し……など、アプリ内で次々と表示される指示に従い進めていく。シンボル化されたイラストが各ステップに入っているので、初心者でも迷うことなくセットアップできるだろう。
ただ、1つだけ気になったのが「ISP設定を入力」の箇所だ。
これは、インターネットサービスプロバイダーに接続するためのユーザーIDとパスワードで、契約時に書面もしくはメールなどで受け取っている場合が多い。書類やメールをどこにやったか分からなくても、ほとんどの場合はオンラインで確認できるだろう。
我が家はSoftbank 光なのだが、契約時の書類がどこにいったのかさっぱり覚えていないし、ましてや引っ越しに伴う整理が間に合っていない。メールで受け取っているはずなのだが、電話番号とひも付いているSMSとして届いているらしく、見つけることが困難だった。
不明なものは仕方ない。「PPPoE資格情報を持っていません」をタップして続けていくと、いくつかのステップで「スキップしてインターネット接続なしで続ける」「インターネット接続なしでセットアップを完了させます」という具合にネットにつながらない設定をしていますよ、という文言が表示される。いや、インターネットに接続しないんだったら、Wi-Fiルーターを使う意味がないんですけど……。
実は、「ルーターをセットアップしました!」といかにもこれで終わりという表示が出てきても、これで完了している――つまり、これ以上何も設定できないわけではなく、“完了後”にもやることがあるのだ。
我が家の場合、先述したように固定インターネット回線はSoftbank 光を導入している。つながっている機器は、壁から線でつながっているのが光回線終端装置、次いでSoftbank光から貸与された光BBユニット、そしてWi-Fiルーターとなる。
MR9000Xのセットアップ完了後、メニューを開くと「高度な設定」という項目を見つけられる。その中にある「インターネット設定」では、セットアップ中に飛ばしたISP情報を入れることもできるが、光BBユニットがある環境では、そもそも「PPPoE」接続ではなく別のものを選ばないといけないのだ。
では、どれを選べばインターネットにつながるかというと、「自動構成-DHCP」か「ブリッジモード」の2択となる。ブリッジモードだと、MR9000Xにいくつの端末がぶら下がっているのか把握できないため、ここでは自動構成-DHCPを選択。その手順を経て、ようやく「オンライン」状態にできるのだ。
セットアップ完了後、左上のハンバーガーメニューから「高度な設定」(左)、「インターネット設定」へと進む(中央)。開くと「接続の種類」という項目があるので、タップして正しいものに変えて、ルーターを再起動させる(右)
アプリ内でセットアップ完了後に設定可能になる「接続の種類」を、セットアップ中に選べるようにしてくれればなぁと思うのだ。「PPPoE資格情報を持っていません」しか選択肢がないと、「いや、持っていないわけではないんだけど、今、分からないだけなのにどうしたらいいの?」と悩んでしまう。それ以外の選択肢があれば、悩まずに済むと思うのだが、いかがだろうか。
かくして、高速通信が25台以上、高速ではない通信がそれ以上の台数をつなげられるWi-Fiルーターを手に入れられたので(正確には借り物だが)、さらに多くのスマート家電やIoTデバイスを導入できるようになった。
これでまた、在宅ワークで感じる小さなストレスのタネをつぶすことができた。次回は、玄関回りのスマート化にチャレンジしようと思う。
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