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12GBのグラフィックスメモリはゲーミングに有利? 「GeForce RTX 3060」の実力をチェック(2/4 ページ)

現時点におけるGeForce RTX 30シリーズのエントリーモデルが発売される。既存の上位モデルよりもグラフィックスメモリ(VRAM)の容量が多いことが話題を呼んだが、その“増量”はゲーミングに有利に働くものなのだろうか。ベンチマークテストを通して確認してみよう。

ベンチマークテストでGeForce RTX 3060の実力を検証!

 ここからは、GeForce RTX 3060の実力をベンチマークテストを通してチェックしていこう。

 RTX 30シリーズはPCI Express 4.0接続をサポートする。そのため、同規格を利用できるCPU「Ryzen 9 5900XT」(3.7GHz~4.8GHz、12コア24スレッド)と「AMD X570チップセット」を搭載するマザーボードを用意してテストを実施した。比較対象として、 GeForce RTX 3060 Ti Founders Editionと、前世代の「GeForce RTX 2060 SUPER」を搭載するグラフィックスカードも用意している。

 グラフィックスドライバーは、RTX 3060のみテストバージョンの「461.64」、それ以外は執筆時点における最新の公式バージョンである「461.40」を使用した。

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3DMark

 始めに、3Dグラフィックスに関する定番ベンチマーク「3DMark」から、DirectX 12ベースの「Time Spy」シリーズ、DirectX 11ベースの「Fire Strike」シリーズのテストを実行した。今回はフルHD(1920×1080ピクセル)で描画する無印テスト、WQHD(2560×1440ピクセル)で描画する「Extreme」テストを試している。Fire Strikeについては、4K(3840×2160ピクセル)で描画する「Ultra」テストも行った。

 Time Spyシリーズの結果を見てみると、RTX 3060よりもRTX 3060 Tiの方がスコアが良いことは当然である。RTX 3060と先代のRTX 2060 SUPERを比べると、いずれのテストもスコアはほぼ同等だが、RTX 3060の方が微妙に低く「ワースト」となっている。

 この傾向はFire Strikeシリーズも同様だ。RTX 3060は、RTX 2060 SUPERに対してFire Strikeで約7%、Fire Strike ExtremeとFire Strike Ultraで約8%ほどのパフォーマンス差を付けられており、厳しい結果である。

 RTX 2060 SUPERの初出価格は399ドルで、ドル対比ではRTX 3060よりも高価だった。ある意味では納得できる……できるのだが、これまでのRTX 30シリーズが前世代のGPUをスコアで大きく引き離す“景気の良い”パフォーマンスを持っていたことを考えると、やや拍子抜けではある。


3DMark(Time Spyシリーズ)のスコア

3DMark(Fire Strikeシリーズ)のスコア

FF14ベンチマーク/FF15ベンチマーク

 次に、実際のゲームをベースとするベンチマークテストとして「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク(FF14ベンチマーク)」を実行した。描画品質は「最高品質」とし、フルHD、WQHD、4Kの解像度で計測した。

 3DMarkの結果と同様に、全ての解像度でRTX 3060 Tiが1位、RTX 2060 SUPERが2位、RTX 3060が3位という結果がとなった。解像度が変わっても、RTX 3060とRTX 2060 SUPERの差は埋まらない。少なくとも、この手のタイトルではRTX 2060 SUPERからRTX 3060に乗り換えるメリットはない

 GeForce GTX 1060のように2世代前のGPUを使っているのであればRTX 3060に乗り換えるのはアリだろうが、少し予算をプラスすればRTX 3060 Ti搭載カードが購入できてしまう。ゲーミングを主な用途に考える場合、RTX 3060はかなり難しい立ち位置のGPUなのかもしれない。


FF14ベンチマークの結果

 より負荷の高いベンチマークテストとして、DirectX 12ベースの「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク(FF15ベンチマーク)」も実行した。描画品質は「高画質」とし、フルHD、WQHD、4Kの3解像度で計測している。

 全体的に高負荷なタイトルだが、やはりスコアの序列は3DMarkやFF14ベンチマークと変わらない。RTX 3060とRTX 2060 SUPERを比較した場合、スコアの差はフルHDで約5%、WQHDで4%、4Kで約2%ほどで、解像度が上がるほど差は狭まる。

 ちなみにRTX 3060とRTX 3060 Tiの比較では、フルHDよびWQHDでは約24%、4Kで約27%ほどRTX 3060 Tiの方がスコアが良い。


FF15ベンチマークの結果

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