12GBのグラフィックスメモリはゲーミングに有利? 「GeForce RTX 3060」の実力をチェック(3/4 ページ)
現時点におけるGeForce RTX 30シリーズのエントリーモデルが発売される。既存の上位モデルよりもグラフィックスメモリ(VRAM)の容量が多いことが話題を呼んだが、その“増量”はゲーミングに有利に働くものなのだろうか。ベンチマークテストを通して確認してみよう。
実際のゲームでフレームレートをチェック
続いて、実際のゲームにおけるフレームレートも確認しておこう。
まず「レインボーシックス シージ」のゲーム内ベンチマークモードで、平均レートと最小レートをチェックした。画質プリセットは“最高”とし、フルHD、WQHD、4Kの3解像度でそれぞれのレートを調べた。
こちらのベンチマークでは、RTX 3060 Tiの圧倒的な優位こそ変わらないものの、平均と最小の両方において、RTX 3060とRTX 2060 SUPERの結果が拮抗した。一応、最小フレームレートは全解像度でRTX 3060が上回っているものの、ほとんど誤差といったレベルだ。
続いて「CONTROL」において一定コースを移動した際のフレームレートを確認しよう。今回は、画質プリセットは“最高”とし、フルHD、WQHD、4Kの3解像度において「FrameView」が表示する平均、最小のレートを記録している。
これまでのテストと同じく、RTX 3060とRTX 2060 SUPERは近しいパフォーマンスを発揮するものの、いずれもわずかにRTX 2060 SUPERのフレームレートが上回っている。
一般的なPCゲームをプレイする場合、RTX 3060は「販売を終了したRTX 2060 SUPER相当の性能を備えた製品」と捉えるのが妥当だろう。ベンチマークテストの結果を見る限りは、VRAM容量の大きさがもたらす利点を全く感じられないことが悩ましい。
DXR有効時もスコアの序列に大差なし
続いて、DXRを有効にできるタイトルにおけるパフォーマンスを見ていこう。まず、3DMarkのDXRテスト「Port Royal」を実行した。
ここでも、RTX 3060 Tiの優位は変わらず、RTX 3060はRTX 2060よりやや低いスコアに落ち着いている。RTを有効化した場合でも、RTX 3060はRTX 2060 SUPERに対して明確な優位を発揮することは難しいようだ。
実際のゲームにおいてDXRを有効にするとどうだろうか。先ほどテストを行ったCONTROLにおいて、DXRを有効化してフレームレートをチェックしてみよう。DXRのプリセットは「高」に設定し、他は先述のテストと同じ設定としている。
RTの有効化前と比べると、全体的なフレームレートは低下している。平均フレームレートを見てみると、若干だがRTX 3060がRTX 2060 SUPERに対して高い値を記録した。新しいRTコアによる性能の上積みが反映されたものと思われる。
とはいえ、これまでの評価を覆せるほどの劇的な差かといえば、そうでもない。
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