トラックパッドを搭載したロジクール「FOLIO TOUCH iK1094BKA」は純正品と何が違う?:第4世代iPad Air向けキーボード一体型ケースを試す(4/6 ページ)
第4世代iPad Air用のカバー兼キーボードにトラックパッド付きモデルが登場した。Apple純正キーボードとどのような違いがあるのか、試してみた。
純正キーボードとの細かな違い
キーについてもう少し補足しておこう。
キー配列はMagic Keyboardと同じと書いたが、細かい違いは何点かある。1つはキーの幅で、Magic Keyboardに比べ、左端のTabやctrlなどのキー幅はかなり広めに取られている。その割にアルファベットのキーが狭いわけでもない。Enterキー周辺こそ幅は詰められているが、これはMagic Keyboardも同様だ。
アルファベット部分のキー幅がMagic Keyboardと同等なのにTabキー回りの幅に余裕がある理由は、本製品のキーボード面の横幅が、Magic Keyboardよりも広いためだ。本製品はiPad Airの側面までカバーする構造ゆえ、側面の厚みのぶん、キーボード面の横幅が広い。具体的には、キーの端から端までが、Magic Keyboardは235mmのところ、本製品は243mmある。
この8mmぶんの差が、Tabキーなどの幅に還元されているというわけだ。唯一、上下/左右キーの真上にある「ろ」のキーが、Magic Keyboardよりも幅が狭いが、全体的にはMagic Keyboardよりも余裕のあるレイアウトを実現している。
ただし、唯一おかしなキー配置がある。それは数字キー列の右端にあるべき「\」キーが、同じ数字キー列の左端、「1」の左側に移動していることだ。元々、MacBookシリーズのキーボードは、「1」だけ横幅が広いいびつなレイアウトになっているが、その「1」を他の数字キーと同じ幅にし、空いたところに「\」を移動させた格好になっている。
これは見た目こそおかしいものの、この配置のおかげで、その下のQWERTYキー列との位置関係の違和感がなく、また右端に余裕ができたことでBackSpaceキーの幅が広くなる効果もあり、「\」を多用する場合を除けばそう悪くない。発想は突飛だが、あまり苦し紛れというイメージはないのが面白い。
もう1つ、上下/左右キーのうち、左右キーの高さが広く取られているのも特徴だ。MacBookでは、左右キーは上下キーと同様、通常キーの半分の高さに抑えられているが、本製品では左右キーは、通常の文字キーと同じ高さになっている。
これは左右キーの打ちやすさにつながっている一方、指先だけで上キーの位置を判別しにくく、上キーを押そうとしてその直上にある「ろ」を押すミスが起こりやすい。とはいえ、上キーはカーソルキーの中で利用頻度は高くなく、そう問題にはならない。あくまでもMagic Keyboardと比べるとミスタイプをしやすいというだけだ。
入力音については、Magic Keyboardはしっかり接地していないとかなり底に響くのに対して、本製品は全体的に「カシャカシャ」という高めの音が出る傾向にある。音の種類そのものが違うので、どちらがよい、悪いというのはないが、入力音が周囲に響きにくいという点でいえば、本製品の方が有利に感じられる。
左から本製品、Magic Keyboard、Smart Keyboard Folio。キーストロークはどれもほぼ同様だ。ちなみに、キー端を押してもキー全体が均等に沈み込むという点では、本製品が最も優秀だ
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