トラックパッドを搭載したロジクール「FOLIO TOUCH iK1094BKA」は純正品と何が違う?:第4世代iPad Air向けキーボード一体型ケースを試す(5/6 ページ)
第4世代iPad Air用のカバー兼キーボードにトラックパッド付きモデルが登場した。Apple純正キーボードとどのような違いがあるのか、試してみた。
膝の上での作業には不向きで設置スペースも要注意
最後に、ここまで紹介できなかったポイントをまとめておこう。
まずは利用スタイルについてだ。本製品の場合、ほとんどはラップトップスタイルで利用することになるが、キーボード面を下に敷き、スタンドのように使うこともできる。このスタイルではキーボードは無効化されるので、下敷きになっているからといって誤作動を起こすこともない。ペン入力や動画鑑賞などでは、こういったスタイルもありだろう。
キーボード面を背後に回して手で持つこともできる。1kgを超えることから常用は厳しいが、Magic Keyboardではこの持ち方はできないので、そうした意味では意義がある。Web画面を見たり、電子書籍を読んだりする場合などに適したスタイルだ。
本体上部にはApple Pencilホルダーが用意されており、持ち歩く時はスリットにApple Pencilを差し込むことで脱落を防止できる。第2世代Apple Pencilの充電時は、このスリットから取り出して本体に吸着させる必要があるので、持ち運び中に充電はできない。iPadの構造による制限とはいえややちぐはぐで、もったいない印象だ。
本製品が純正の2モデルに比べて不利なのは、膝の上などでの作業だ。他の2モデルは、キーボードを開いた状態で画面の角度を固定できるので、膝の上など不安定な場所でも作業しやすいが、本製品はキーボードとケース部が布地でつながっているだけなので、姿勢を変えるたびに角度が変わってしまい、安定してキー入力ができない。
キックスタンドを採用する関係で、奥行きはかなりある。Magic Keyboardはフットプリントが実測で20cm、後ろにせり出した画面の奥行きを考慮しても25cmあれば済むが、本製品は置くためだけに奥行きが30cmは必要だ。狭いテーブルの上で作業を行う場合は、キックスタンドがテーブルに乗り切らない場合もあるだろう。
その反面、本製品はパームレストのサイズに余裕があり、手のひらの付け根までしっかりとパームレストに乗り切るのは利点だ。パームレストの奥行きが短く、手のひらの付け根が段差にかかることから、長時間キー入力していると手が痛くなってくるMagic Keyboardと比べても、明らかに快適だ。
まとめると、本体の奥行きが広くてもパームレストの快適さを求めるならば本製品、フットプリントのコンパクトさが優先でパームレストは最小限で構わない場合はMagic Keyboard、という選び方になる。
一方で膝の上でキー入力をする機会が多い場合は、不安定になりがちな本製品や、パームレストがないSmart Keyboard Folioよりも、Magic Keyboardの方が向いている。重心が高いせいで背後に転倒しやすいことを差し引いても、実用性は上だろう。
まとめとして、本製品を使うに当たっての設定ポイントに触れよう。
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