EIZOが鉄道技術展で「超高感度HDカメラ」を展示 暗所を低ノイズかつ高精細に映し出す:製品化予定
EIZOが鉄道技術展2021において開発中の「超高感度HDカメラ」を参考展示している。暗所を低ノイズかつ高精細に映せ出せることが特徴で、今後の製品化を予定しているという。
EIZOは、11月24日から26日まで幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催されている「鉄道技術展2021」に出展している。そのブースで、未発売の「超高感度HDカメラ」の実機が展示されている。今後、自社またはカリーナシステム(子会社)から製品化することを検討しているという。
EIZOがなぜ鉄道技術展に?
EIZOといえばディスプレイメーカーとしてよく知られている。「なぜ鉄道技術展に?」と思うかもしれないが、同社は産業向けのディスプレイや映像ソリューションも提供している。「産業」には鉄道も含まれており、駅員や車掌が駅のホームの様子を確認するための監視用ディスプレイ(ITV)や、カメラやレコーダーから送られてくる映像を補正して視認性を向上するシステムなどを鉄道事業者向けに多数納入している。
「DuraVision FDF2123W」は、屋外での監視業務用の21.5型フルHD液晶ディスプレイだ。強い日光が降り注ぐ環境でも視認性を高めるべく、最大輝度は1300ニトと非常に高い。1枚単位で設置できるが、写真のように複数枚を並べて使うことが多いという
「DuraVision EVS1VX」は、HDMI出力に対応する映像ソース(カメラ、レコーダー、PCなど)から送られてくる映像をリアルタイムに加工して視認性を高めるシステム製品だ。下位モデル(EVS1VS)と比べると、処理設定を柔軟に行えるそうだ
Windows PCで暗所を撮影した動画を再生し、EVS1VXを通してリアルタイム処理するデモ。思った以上に効果てきめんである。なお、効果のイメージ動画はYouTube上で公開されている(会場のデモで再生されているのは、イメージ動画の元となった映像)
肉眼では見えない闇にある映像も捉えるカメラ
今回参考展示された超高感度HDカメラは、夜間や悪天候下といった暗い場所でも“明るく”映せるカメラだ。鉄橋を始めとするインフラを常時監視する用途での利用を想定しているという。
展示コーナーには、少し長めの黒い筒が置かれている。筒の奥には造花があるのだが、肉眼では暗すぎて全く見えない。筆者は両目の裸眼視力が「1.5以上」だが、その目をもってしても、暗すぎて何も見えない。
しかし、このカメラを通すとバッチリと見える。暗視カメラにありがちな映像のノイズは少なめで、色味もしっかりと分かる。
これなら、光がわずかしかない夜間や暗所での監視業務に耐えられそうである。
業務用製品には、コンシューマー向け製品にはない“面白い”部分も少なからずある。鉄道技術展2021は明日(11月26日)まで開催されているので、鉄道を取り巻く技術に興味のある人は足を運んでみるといいかもしれない。
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