NVIDIAがGeForce RTX 3080にメモリ12GB品を追加 AIで表示品質を改善する新ドライバも登場
米NVIDIAは1月11日、デスクトップPC向けGPU「GeForce RTX 3080」のグラフィックスメモリを10GBから12GBに増量した新製品を発売した。
米NVIDIAは1月11日(現地時間)、デスクトップPC向けGPU「GeForce RTX 3080」のグラフィックスメモリを10GBから12GBに増量した新製品を発売した。日本でもASUS JAPANがこのGPUを搭載したグラフィックスカード「ROG Strix RTX 3080-O12G-GAMING」を1月15日に発売する予定だ。
今回発売となった製品を、既存のGeForce RTX 3080と比べると、グラフィックスメモリが増えた他にも細かい違いがある。CUDAコアは8704基から8960基に増量し、ベースクロックはやや下がった。さらに、メモリのバス幅が320bitから、上位製品であるGeForce RTX 3080 Tiと同じ384bitに広がっている。
GeForce RTX 3080 Ti | GeForce RTX 3080(12GB) | GeForce RTX 3080(10GB) | |
---|---|---|---|
CUDAコア | 10240 | 8960 | 8704 |
ブーストクロック | 1.67GHz | 1.71GHz | |
ベースクロック | 1.37GHz | 1.26GHz | 1.44GHz |
グラフィックスメモリ | 12GB GDDR6X | 10GB GDDR6X | |
メモリバス幅 | 384ビット | 320ビット | |
GeForce RTX 3080(12GB)の主な仕様。比較のためメモリが10GBの製品や、上位製品であるGeForce RTX 3080 Tiの仕様も併記した |
また、既存のGeForce RTX 30シリーズと同じように仮想通貨マイニングの性能を引き下げたLTR(Lite Hash Rate)仕様となっており、ゲーマーを強く意識した製品になっている。
AIで表示品質を改善する新ドライバ
さらにNVIDIAは、GeForceシリーズの「Game Ready」ドライバに新機能を追加することも発表した。このドライバは14日に配布開始の予定だ。
GeForceシリーズには、ディスプレイの表示解像度を超える解像度で描画データを作成し、ディスプレイの表示解像度に下げて描画する「NVIDIA DSR(Dynamic Super Resolution)」という機能を備えており、細部の描写がより現実に近くなるという効果が得られる。
今回の新ドライバでは、DSRの処理にTensorコアを使用した深層学習を取り入れる「DLDSR(Deep Learning Dynamic Super Resolution)」機能が加わった。DSRに比べて少ないピクセルから高品質な画像を作成できる上、処理速度も速くなるという。ただしTensorコアを使用するため、この機能はGeForce RTXシリーズでなければ使えない。
GeForce ExperienceのFreestyleフィルターには、深さに着目した新しいフィルターが加わった。光と影を強調して、深さを表現する「SSRTGI(Screen Space Ray Traced Global Illumination)」と、物体が重なり合う部分の影を強調する「SSAO(Screen Space Ambient Occlusion)」、そして焦点が合っているものははっきりと描写し、その前後にあるものをぼかして表示する「Dynamic DOF(Depth of Field)」の3種類だ。
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