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企業や業種の垣根を越えるコミュニティ「印刷女子」が提示する、“推し”から始まる新しい価値創造と印刷ビジネスの可能性(1/5 ページ)

印刷機器分野をはじめとする物作りの現場において、スペック競争が一段落し、市場ニーズの変動による閉塞感が漂う中、新たな風を吹き込む存在として「印刷女子」が注目されている。その実態を追った。

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 コンシューマー向けであれビジネス用途であれ、プリンタや複合機などの印刷機器分野では、スペック競争が一段落し、市場ニーズの変動などの余波を大きく受けている。そういった状況を受け、ユーザーの課題解決や新たな「コト」の創出へと業界全体がシフトを模索する中、企業や業種の垣根を越えて集い、印刷の新たな価値を探求するコミュニティが存在する。

 7月10日に開催された「印刷女子 夏の勉強&交流会 in 東京」(以下、印刷女子交流会)は、まさにそのようなコミュニティの交流会だ。

 印刷女子交流会では、午前中に特殊印刷加工の素材メーカーである村田金箔の工場見学を行い、午後からはエプソン販売の体験型ソリューションセンター「Epson XaILab(エプソン サイラボ)」で、同社が展開するソリューションの見学やワークショップ、交流会といったプログラムを実施した。

 ここでは、印刷業界やPC周辺機器業界に新たな風を吹き込むこれらの活動と、その背景についてお届けしよう。

印刷女子事務局メンバー
印刷女子事務局メンバー。左から日本印刷産業連合会 加藤三紀子さん、SCREENグラフィックソリューションズ 青木理恵さん、日本HP 永嶋ゆりさん、リコー 小林可奈さん、全日本印刷工業組合連合会 関野里美さん、キーポイントインテリジェンス 清水祐介さん

そもそも印刷女子とは?

 「印刷女子」(Girls Who Print Japan)は、印刷業界で働く、あるいは印刷業界に関心を寄せる女性たちによる「印刷業界の女性ネットワーキング・グループ」だ。主な活動は、このような交流会の他に、勉強会や業界課題についての研究会実施、または情報発信となっている。

印刷女子のミッションやビジョン
印刷女子のミッションやビジョン。学び合い支え合うコミュニティや、印刷業界で孤立しがちな女性たちが自分らしいキャリアを描けるよう助けるという狙いがある

 母体となる「Girls Who Print」(GWP。略した際に「ガウプ」と呼ぶこともある)は、2009年に米国で設立され、現在では世界最大となる1万1千人以上のメンバーを抱えるNPO法人として活動を展開している。欧州やカナダ、インド、アフリカにも組織が存在する。

 国内では、2024年に開催された国際印刷機材展「drupa」での米国関係者との交流を機に発足の準備が進められ、同年11月に第1回ミーティングを実施して本格始動した。以降、「刷って、語って、つながって」をキーワードに、交流イベントや勉強会を定期的に開催している。

 ミッションは「出会い・学び・共感を通じた支援的コミュニティの構築」、ビジョンは「多様なステークホルダーとの連携による持続可能な業界の未来創造」というものだ。

 力仕事や重労働と思われがちなことから印刷業界で働く女性が少なく、従事する女性たちは孤立しがちだという。印刷女子交流会は、さまざまな企業や職種、立場や年齢の人に参加を促すことで、仕事への深い満足感ややりがいを得てもらい、印刷の魅力を業界内外へ発信することを目的としている。

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