シリアルポート付きの“ワークマン”PC「One-Netbook A1 Pro」はどこまで“普通”に使えるか(4/4 ページ)
人気の高い超小型PCの中で、シリアルポートを標準で備えた異色の存在である「One-Netbook A1 Pro」をチェックした。
シリアルポートを備えながらも超小型PCとしても活用可能な1台
昔なら、FAXモデムをつないだりシリアルマウスをつないだりとシリアルポートをコンシューマーでも利用する機会があったが、現在でも工業用機器をつないで測定や制御に使うことが多い。いまではシリアル端子をUSBに変換するケーブルやBluetoothで飛ばすアダプターもあるが、この場合、専用のドライバやユーティリティーを介す必要もあり、どんな状況でも接続できるとは限らない。
工業用途としては簡単確実であることも重要なので、余計なアダプターやドライバを介さずにシンプルな構成で使えることが求められる。その意味で、RS-232C端子を本体に備えるA1 Proは制御用マシンとして使えるデバイスといえるだろう。
本体にRS-232Cを備える超小型PCとしては、Shenzhen GPD Technologyの「GPD Micro PC」もある。GPD Micro PCはボディーサイズやポインティングデバイスの実装場所、搭載するCPUの処理能力などから「処理能力に制限はあるものの、本体を両手に保持して立ったままタイプが打てるエンジニアリングワークマシン」という性格だった。
それと比べるとA1 Proは、汎用(はんよう)ノートPCと同等の処理能力を持ち、制約はあるものの汎用ノートPCに準じたキー入力ができ、かつ、タブレットスタイルで作業をこなせて機器制御用のRS-232C端子を本体に搭載するといった、一般的なPC利用も可能なエンジニアリングマシンといえる。この側面に価値を見出せるユーザーならば、A1 Proは購入を検討するに値するマシンとなるだろう。
ACアダプターはUSB Power Deliveryに対応しており、差込口を折りたたんでアダプター内に収納できる。ボディーサイズは約63(幅)×63(奥行き)×30(厚さ)mm、単体での重量は実測値で126g、USB Type-C→USB Type-Cケーブル込みの重量は155gだった
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