EUが2024年秋までにスマホなどでUSB Type-C充電を義務付け ノートPCも40カ月後に対象
欧州連合の加盟国で構成される欧州理事会と欧州議会は、電子機器の充電端子をUSB Type-Cに統一し2024年秋までに義務付ける法案について、暫定合意に達したと発表。この発行から40カ月以内にノートPCも対象となる。
欧州連合(European Union)の政策決定機関である欧州議会(European Parliament)と欧州理事会は6月7日(現地時間)、あらゆる電子機器に充電用ポートとしてUSB Type-Cの搭載を2024年秋までに義務付ける法案について、暫定合意に達したと発表した。今後、改めて欧州議会と理事会の双方での承認が必要となるが、成立は確実とみられる。
この法案は、消費者が不要な充電器を購入したり、電子廃棄物を削減したりすることを目的としたものだ。充電仕様を共通化し、同じ充電器で全ての機器が充電できるようになれば、年間で最大20億5000万ユーロ(約360億円)の節約になり、年間1万1000トンに相当する未使用充電器の破棄を削減できるとしている。
発効後24カ月で適用されるため、早ければ2024年秋以降に発売される製品についてはUSB Type-C端子の搭載が必須となる。対象はスマートフォンやタブレット、電子書籍リーダー、デジタルカメラ、イヤフォン、携帯ゲーム機など多岐に渡り、ノートPCに関しても発効から40カ月以内に適合させる必要ある。
発表にあたり開かれた記者会見の中で、Appleをターゲットにしているのか質問された欧州委員会のティエリー・ブルトン委員は、「私たちは企業ではなく、消費者のために働いている。私たちは誰もEU市場に参入することを強制していないが、参入したいのであれば、ルールに従わなければならない」と答えている。
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