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ついに3:2の画面になった「Dragonfly G3」やハイスペックなChromebookが続々登場! 日本HPのビジネス向けPC新製品(1/4 ページ)

日本HPが2022年秋以降に発売するビジネス向けの新製品を一挙に発表した。1kg切りのモバイルノートPC、ハイエンドChromebookなど、たくさんある見どころをかいつまんで紹介する。

 既報の通り、日本HPは7月15日、ハイブリッドワークを推進するオンライン会議システムソリューション「HP Presence Meeting Room Solution」と、ビジネス向けPC「HP Elite(エリート)」の新製品を発表した。HP Presence Meeting Room Solutionは10月から、Eliteシリーズの新製品は8月から順次発売となる予定だ。

 この記事では、Eliteシリーズを中心に、新製品の概要をお伝えする。

おことわり

 米国英語(US)配列のキーボードを搭載する本体のイメージ画像と写真(一部)がありますが、HP Elite Dragonfly Chromebook Enterpriseを除いて日本で発売されるモデルは日本語配列のキーボードを搭載または付属します。

 HP Elite Dragonfly Chromebook Enterpriseは、US配列キーボードを搭載する構成と日本語配列キーボードを搭載する構成が用意される予定です。


Eliteシリーズの新製品群

新製品の中でも注目を集めていた「HP Elite Dragonfly Chromebook Enterprise」(左)と「HP Elite Dragonfly G3」(右)

1kgを切ることにこだわった「HP Elite Dragonfly G3」

 日本市場を強く意識した軽量モバイルノートPC「HP Elite Dragonfly」には、第3世代(HP Elite Dragonfly G3)製品が登場する。発売は9月を予定しており、最小構成の税込み直販価格は25万円前後となる予定だ。

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HP Elite Dragonfly G3

 2019年に初代が誕生して以来、Elite Dragonflyシリーズは“最小構成で1kg以下”という「軽さ」にこだわってきた。このことは第3世代モデルでも同様で、最軽量構成で約990gとなっている。

 ボディーにはマグネシウム素材を採用し、軽量ながら重厚感のある仕上げとなっている。アクセントとなる天板の「HP」ロゴやヒンジ部の「Dragonfly」ロゴには、ダイヤモンドカット加工を施している。

 ディスプレイは13.5型液晶で、最大解像度は1920×1280ピクセルとなっている。アスペクト比は従来モデルの「16:9」から「3:2」に変更されたことにより、Webブラウジングや事務作業がより快適になったという。パネルは以下の2種類の仕様から選択できる。

  • 光沢あり、最大輝度400ニト、タッチ非対応
  • 光沢あり、最大輝度1000ニト、タッチ対応、電子プライバシーフィルター付き

 なお、軽量化を重視する観点から、第2世代までのコンバーチブル2in1ボディーから一般的なクラムシェルボディーに変更されている。


ディスプレイのアスペクト比は16:9から3:2に変更された。そのため、従来モデルと比べるとスクエアさが増している

ボディーは引き続きマグネシウム素材を採用している。なお、天板下方の形状から察しが付いた人もいるかもしれないが、第3世代モデルは一般的なクラムシェルボディーに変更された

 EliteシリーズのノートPCの2022年モデルに共通の特徴として、Webカメラの機能強化が挙げられる。Dragonfly G3も例外ではなく、フルHD(1920×1080ピクセル)撮影と顔認証に対応する約500万画素センサーを搭載した他、逆光時や暗い部屋において明るさを自動補正する機能が追加されている。プライバシーに配慮して、物理的なシャッターも備える。

 カメラ回りの機能としては「HP Auto Frame」も新たに搭載された。Auto Frameは機械学習ベースのAI(人工知能)を活用した機能で、「顔だけ」「頭と肩」「顔と上半身」といった範囲を事前に指定しておくと、その範囲が画角に収まるように自動調整してくれる。Auto Frameの設定は、新たに搭載された「My HPアプリ」から行える。

 オーディオ回りは、従来モデルと同様にBang&Olufsen(B&O)が監修している。4基のスピーカーと4基のアンプを搭載し、クリアで迫力のあるサウンド再生が可能だ。マイクは周囲360度の音を収録できるように、上部に2基内蔵している。周囲3m圏内の音から人の声のみを拾う最適化機能を搭載している。

 生体認証は顔認証の他、指紋認証にも対応する。


ディスプレイはアスペクト比16:10に

AIを活用して画角を自動調整する「HP Auto Frame」を新搭載した

Webカメラには物理的なシャッターも備えている。ただし、一般的なものとは異なり、スイッチキーを押すと機械的にシャッターを閉じたり開いたりする形態となっている

 CPUは第12世代Coreプロセッサ(開発コード名:Alder Lake)のUシリーズで、以下のいずれかを選択できる(いずれもPコア2基4スレッド+Eコア8基8スレッド構成)。

  • Core i5-1235U(Eコア最大3.3GHz/Pコア最大4.4GHz)
  • Core i5-1245U(Eコア最大3.3GHz/Pコア最大4.4GHz、vPro対応)
  • Core i7-1255U(Eコア最大3.5GHz/Eコア最大4.7GHz)

 メインメモリはLPDDR5規格で、容量は16GBまたは32GBとなる。ストレージはPCI Express接続のSSDで、容量は256GB、512GB、1TB、2TBから選べる。OSはWindows 11 Proをプリインストールしており、同OSのダウングレード権を行使してWindows 10 Pro(64bit版)

 外部ポート類は、左側面にHDMI出力端子、nanoSIMカードスロット(モバイル通信対応構成のみ)とThunderbolt 4(USB4)端子を、右側面にThunderbolt 4端子、USB 3.0 Type-A端子とイヤフォン/マイクコンボ端子を備えている。Thunderbolt 4端子は、USB PD(Power Delivery)による電源入力とDisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応する。

 ワイヤレス通信はWi-Fi 6E(※1)とBluetooth 5.2に対応する。ワイヤレス通信モジュールを搭載する構成は5G/LTE(4G)通信に対応するものと、LTE対応通信に対応するものが用意されており、いずれもnanoSIMカードとeSIMのデュアルSIMに対応する。NFCリーダーを内蔵することも可能だ。

(※1)日本では6GHz帯での通信に非対応(2.4GHz帯と5GHz帯での通信は可能)

 バッテリーは4セル(45Wh)構成と6セル(68Wh)から選択できる。軽量さを重視する場合は前者、バッテリー駆動時間を重視する場合は後者を選ぶと良いだろう。

 ボディーサイズは約297.4(幅)×220.4(奥行き)×16.4(厚さ)mmで、最軽量構成の重量は先述の通り約990gとなる。


左側面のポート類。HDMI出力端子とThunderbolt 4端子の間にあるスペースは、モバイル通信対応構成ではnanoSIMスロットとなる
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