レビュー

新たなモバイルPCの可能性を感じさせる「Zenbook 14X OLED Space Edition」を試す宇宙で活躍した「レジェンド」を称えるスペシャルモデル(3/5 ページ)

ASUS JAPANが、Zenbookシリーズの新モデルを発表した。その目玉となるのが、「CES 2022」で明らかになった「Zenbook 14X OLED Space Edition」だ。同社のノートPCが初めて宇宙に行ってから25周年を記念したモデルを、細かくチェックした。

先進のインタフェースを装備

 インタフェースは先進的な内容だ。Thunderbolt 4対応のUSB Type-Cを2基、Type-A(USB 3.2 Gen 2)、HDMI出力といった端子、microSDメモリーカードスロット(SDXC対応)と必要十分な内容だ。USB Type-Aに差して使える有線LANアダプターケーブルも標準で付属している。

 液晶ディスプレイ上部には約92万画素のWebカメラとアレイマイクを内蔵し、ステレオスピーカー(1W×2)は底面に装備する。音量を350%に増量するというDSPスマートアンプを搭載しており、サウンドはなかなかの迫力だ。Dolby Atmosにも対応しており、対応コンテンツでは臨場感のあるサラウンドサウンドが楽しめる。

 また、マイク/スピーカー/ヘッドフォンのAIノイズキャンセリング機能も備えており、ビデオ会議やオンライン学習もスマートにこなせる。

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前面中央にくぼみがあり、指がかかりやすい。片手でもすんなりと液晶ディスプレイを開けられる

背面のヒンジ裏にさりげなくロゴが刻まれている。ヒンジの奥に放熱口がある

左側面にHDMIと2基のThunderbolt 4端子(USB Type-C)がある。どちらもUSB Power Delivery/DisplayPort Alternate Modeに対応している

右側面にType-A(USB 3.2 Gen 2)、ヘッドフォン/マイク兼用端子、microSDメモリーカードスロット(SDXC対応)がある

液晶ディスプレイの上部にWebカメラ(約92万画素)とアレイマイクを内蔵する。WebカメラはF10キーで電源をオフにできる

USB Type-A端子に差して使える有線LANアダプターも付属している

マイク/スピーカーのAIノイズキャンセリング機能の設定はMyASUSユーティリティーで行える

Dolby Atmosもサポートしており、対応コンテンツに応じた最適な音響効果で利用できる

美しく高精細な有機ELディスプレイを搭載

 14型の有機ELディスプレイは、アスペクト比が16:10で2.8K(2880×1800ピクセル)の高解像度表示に対応する。コントラスト比が100万:1、色域はDCI-P3相当、sRGB比では133%という広色域をカバーしている。さらにリフレッシュレートは90Hz、応答速度も0.2msというハイスペックな仕様だ。

 バックライトのシャッターとして液晶分子を利用する液晶ディスプレイに対し、素子自体が発光する有機ELディスプレイは、引き締まった黒の表現、低輝度でも色域表現が低下しないなど画質面で原理的な優位があり、本製品でもそれはデスクトップ画面含め、さまざまな場面で実感できる。

 VESAが定めるHDR表示向け有機ELディスプレイの基準である「DisplayHDR True Black 600」、色再現性においてカラーサイエンス大手のPANTONE認証も取得しており、HDRコンテンツ含むエンターテイメントをハイレベルの画質で楽しめ、クリエイティブ用途にも対応できる。


14型で2880×1800ピクセル表示の有機ELディスプレイを搭載する。DCI-P3相当(sRGB比で133%)の高色域をカバーし、リフレッシュレート90Hz、応答速度0.2msなどハイスペックな仕様だ

画面は設置面に対して150度まで開く。ヒンジの開閉に連動してキーボード奥が持ち上がり、キーボードに適度な傾斜(3度)が付くことで、エアフローを効率化する効果もある

画面はタッチ操作にも対応する。ASUS Pen 2での描画にも対応している

ASUS Pen 2は付属のUSB Type-C→USB Type-Aケーブルで充電する。芯も変えられる

エックスライトのi1 Display Proでの測定結果

i1 Profilerで作成したICCプロファイルに含まれる色域情報をColor AC(Phonon氏・作)で表示させた。実線が本製品、内側の点線で示したDCI-P3をも大きく上回る色域を持っていることが分かる

MyASUSユーティリティーには、スクリーンセーバーやピクセルシフトなど有機ELディスプレイの焼き付きを防ぐための機能が用意されている

有害なブルーライトを最大で70%低減する機能も備える。これについてもドイツの認証機関であるテュフ・ラインランド認証を取得する裏付けがある

 続いて、ベンチマークテストで本機の性能を見ていく。

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