パワフルなRyzen 7 6800Uと有機ELディスプレイは“極上” ASUSのモバイルPC「ZenBook S 13 OLED」を試す(3/4 ページ)
ASUS JAPANが、最新APU「Ryzen 7 6800U」を搭載するモバイルノートPC「ZenBook S 13 OLED」を発売した。美しい有機ELディスプレイも気になる本機だが、パフォーマンスはどうなのか。合わせてチェックしてみよう。
ベンチマークテストで実力を測る
ここから、ZenBook S 13 OLEDの実力をさまざまなベンチマークテストアプリでチェックしていく。
CINEBENCH R23
まず、3DレンダリングでCPUのパフォーマンスをチェックする「CINEBENCH R23」を実行してみよう。結果は以下の通りだ。
- マルチコア:1万172ポイント
- シングルコア:1486ポイント(マルチコア倍率:6.85倍)
最近のIntel製CPUであれば「Core i7-1260P」(Pコア4基8スレッド+Eコア8基8スレッド)と「Core i7-1280P」(Pコア6基12スレッド+Eコア8基8スレッド)の中間に来るスコアである。コアの構造が異なるため単純比較はできないが、CPUコアの処理パフォーマンスでノートPCを選ぶ際は参考にしてほしい。
PCMark 10
続いて、PCの総合ベンチマークテストアプリ「PCMark 10」の結果を見てみよう。
- 総合:5905ポイント
- Essentials(WebブラウズやWeb会議):9414ポイント
- Productivity(オフィスアプリ):8515ポイント
- Digital Content Creation(写真/動画):6972ポイント
同じAPUを搭載するノートPCにおける総合スコアは、おおむね6000~6100ポイントになっているので、ほぼ期待通りの結果といえるだろう。
次に、Microsoft OfficeとMicrosoft Edgeのパフォーマンスをチェックする「PCMark 10 Applications」の結果も見てみよう。
- 総合:1万1306ポイント
- Word:6140ポイント
- Excel:1万8442ポイント
- PowerPoint:1万3043ポイント
- Edge:1万1065ポイント
先のテストと同様に、こちらも期待通りの値が出ている。
CrystalDiskMark 8.0.4
今回のテスト機には、Samsung Electronics(サムスン電子)製のSSD「MZVL21T0HCLR-00B00」が搭載されている。これはPCI Express 4.0接続に対応する「Samsung PM9A1シリーズ」の1TBモデルで、公称値ではシーケンシャル(連続)リードが毎秒7000MB、シーケンシャルライトが毎秒5200MBとハイスペックなSSDである。
ストレージのベンチマークテストアプリ「CrystalDiskMark 8.0.4」でこのSSDの読み書きの速度をチェックしてみた所、以下の通りの結果となった。
- シーケンシャル(SEQ1M Q8T1)
- リード:毎秒6660.77MB
- ライト:毎秒4989.14MB
- ランダム(RND4K Q32T1)
- リード:毎秒393.82MB
- ライト:毎秒359.88MB
おおむね公称値通りのスペックを発揮できている。
PCMark 10 Battery Profile
ZenBook S 13 OLEDには、67Whのリチウムポリマーバッテリーが搭載されている。レビュー時点では公称のバッテリー駆動時間は「計測中」とされていたこともあり、PCMark 10に内包されているバッテリーテストで駆動時間を計測してみることにした。
今回は満充電(100%)の状態から、Modern OfficeシナリオとApplicationsシナリオの2パターンで駆動時間を計測した。結果は以下の通りだ。
- Modern Office(残量3%まで):14時間30分
- Applications(残量2%まで):14時間23分
モバイル向けのノートPCとしては、かなり長時間の利用が期待できる。ノートPCでこなすタスクにもよるが、2営業日は充電せずに使えそうである。
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