無料で使えるMicrosoft公式のWindows向けユーティリティー 「PowerToys」の便利機能を試す(1/2 ページ)
Microsoftが提供しているPowerToysは、Windows 10(バージョン 2004以降)/11をカスタマイズするユーティリティーだ。無料で使え、さまざまな便利機能を備えているのが特徴だ。
「PowerToys」は、Microsoftがオープンソースで開発しているWindows 11/10(バージョン 2004以降)向けのユーティリティーだ。当初はGitHubからダウンロードする必要があったが、現在ではMicrosoft Storeからも入手できるようになり、導入のハードルがぐっと下がっている。
今回はそんなPowerToysの中から、便利な機能を幾つか紹介しよう。
FancyZones
「FancyZones」は、画面上の指定した任意の場所にウィンドウをキレイに配置できるという機能だ。Windowsでは標準で左右2分割や4分割の配置に対応している他、Windows 11ではこれに加えて3分割などにも対応した「スナップレイアウト」を利用できるが、その上位互換といった機能になっている。
その特徴は、何と言っても配置を自分好みにカスタマイズできるところだろう。とはいえ、ノートPCなどの小さな画面では標準の2分割やスナップレイアウトで十分ということもある。大画面ディスプレイで、ウィンドウを常に複数枚開くような使い方をしている場合には非常に便利だ。
ウィンドウをドラッグすると、設定したゾーンにスナップできるようになるが、ドラッグ中にShiftキー、あるいはマウスの右ボタンを押した場合のみスナップさせることができる。
普段は整列させて使うことが多いものの、一時的にウィンドウを重ねたいということも可能だ。なお、マルチディスプレイ環境の場合には、ディスプレイごとにゾーンの設定を行える。
ビデオ会議のミュート
「ビデオ会議のミュート」は、その名称通りの機能だ。ビデオ会議の利用中に限らないが、キーボードのショートカット操作により、PCのマイクやカメラのミュート/解除を切り替えられる。
もちろん、マイクのみ、カメラのみのミュートも可能だ。マイクやカメラが複数ある場合には、この機能でミュートにする機器をあらかじめ指定しておいたり、全てを一括で操作したりすることもできる。
Keyboard Manager
「Keyboard Manager」は、キーボードの任意のキーを別のキーに入れ替えたり、ショートカットを割り当てたりできる機能だ。同様の機能を持つフリーソフトは多数あるが、Microsoft公式で用意されているのはありがたい。
設定も簡単で、「キーの再マップ」あるいは「ショートカットの再マップ」を選ぶと表示される設定画面に、元のキー(ショートカット)とそのキーを押したときの動作を入力するだけだ。マップ先には複数キーを組み合わせたショートカットも設定できる。
筆者の場合、US配列のキーボードを使っていることもあり、普段利用することがないCapsLockにIME変換用の漢字キーを割り当てている。また、PageUpキーには「Ctrl+Shift+Esc」を割り当て、タスクマネージャーをすぐに起動できるようにしており便利だ。
マウスユーティリティ
PowerToysの機能の中で、筆者がノートPC環境で頻繁に利用しているのが「マウスユーティリティ」だ。これは、見失ったカーソルを見つけやすくするという機能で、ノートPCのように画面が小さく、かつ解像度が高くなるとカーソルを見失いがちになるが、この機能を利用すればすぐに見つけられる。
Windowsの標準機能でも、Ctrlキーを押すとカーソル位置に円が描かれるというものがあるが、PowerToysのマウスユーティリティはキーボード入力が不要だ。マウスを素早く振るだけでカーソル位置のみがハイライトした表示になる。表示自体もWindows標準のものより見やすい。
なお、マウス操作が激しくなるゲーム中に誤動作しないよう、ゲームモード中は無効化したり、特定のアプリがアクティブな場合には動作しないようにしたりといった設定も行える。
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