「Blue Carpet Project」でクリエイターを支援するインテル――最新PCを手にしたクリエイターが驚いた理由(2/3 ページ)
「インテル Blue Carpet Project」は、インテルがPCメーカー/パーツベンダーを始めとして、教育機関やクリエイティブカンパニーと連動して、クリエイターを包括的に支援するものだ。3月のスタートから、どのような取り組みがあったのだろうか。
BCPのこれまで/今/これから
続いて、BCPのこれまでの活動、これからの活動について、インテル 第2技術本部部長で工学博士の安生健一朗氏が説明した。
安生氏は、同社がクリエイターたちを支援するのにふさわしい企業であるということを「選択肢が豊富にあること」と要約した。
インテル製品は多くがオープン・アーキテクチャーであるため、それを最大限に生かせばソフト/ハードウェアの開発の自由度が高まり、クリエイターたちにとって必要なそれらの選択肢が豊富になる。また、ソフトウェア開発などを一般に提供していて参入のハードルが低い。しかも、業界標準化団体へ積極的に参加しており策定に携わるだけでなく、相互互換テストの実施し、世の中に出た場合、その最先端技術(規格)をいち早く導入していることなどをその理由に挙げた。
これにより、クリエイターたちは最新技術を取り入れたハード/ソフトウェアの中から好みのものを選べ、クリエイティブ活動に役立てられるというわけだ。
BCPスタート当時は7人だったBlue Carpet Clubのメンバーも、今では20人にまで増えた。アニメーション作家、イラストレーター、デザイナー、モーションデザイナー、フォトグラファー、VRクリエイター、YouTuberやダンサーも、BCPの活動に賛同の上で参加しているという。
BCPのキックオフと同時に発表された「インテル Blue Carpet Studio」は、メンバーの増加とともに活動の幅を広げることにしたという。
「7人のトップ・クリエイターにメンターとして入ってもらい、クリエイターになりたい学生たちに対してワークショップを行って、その制作過程を共有し合う。優劣をつけない発表の場を、祭典という形で設けるというコンセプトだった」と安生氏。「現在では、ワークショップやコンテスト、セミナーなどを同時多発的に行うというものに変更した」と解説する。
現在進行系で行われているのが「滋慶学園COMグループ映像コンテスト」、「LUMIX学生アンバサダープログラム」、「工学院大学 壁フェス」などだ。今後は、「文化庁メディア芸術祭 ワークショップ」(9月23日、25日)、「インタラクティブライブ演出ワークショップ」(10月中旬)、「Seventeen × Blue Carpet Project」(10月下旬)などが予定されている。
これらのワークショップやコンテストなどを支えているのが、安生氏のいう「サポーター企業」、つまりBCP賛同団体だ。PCメーカーやカメラメーカー、周辺機器メーカーやソフトウェアメーカーなどに加え、クリエイティブ関連に携わっている企業、それら専門家を育てている学校や教育機関など54団体がこれにあたる。
メーカーから、Blue Carpet Club参加クリエイター向けに、それぞれの活動にマッチした機材が提供されている。「最新機材を使うと、どのようなクリエイティブが生まれるのか、興味をもって見守っている」と安生氏。「クリエイティブ関連企業や教育機関にも貸し出しており、より高いクリエイティブ活動に臨んでもらいたい」と語った。
関連記事
インテルがオンラインイベントで明らかにした「Blue Carpet Project」への意気込みとこれから
インテルが、PCメーカー/パーツベンダーを始めとして、さまざまな教育機関やクリエイティブカンパニーと連動して、クリエイターを包括的に支援する「インテル Blue Carpet Project」を展開する。ここでは、第1回イベントの模様をお届けしよう。教育、ゲーミング、コンテンツ作成の裾野を広げる――「インテル PC FES 2021」開幕
PCを使った教育、ゲーミングやクリエイション(写真/動画編集や3D CG作成)を普及させるべく、インテルがオンラインイベントを開催している。PCメーカーを始めとするパートナー企業の協力のもと、さまざまなコンテンツを配信する。最大6GHz駆動を実現! Intelが第13世代Coreに至る道のりをイスラエルで公開
Intelが“世界中の”メディアを集めてイスラエルの研究開発拠点「Israel Development Center(IDC)」の見学ツアーを開催した。その基調講演において、IDCが開発してきたCPUの歴史と、間もなく登場がうわさされる第13世代Coreプロセッサ(Raptor Lake)の近況が解説された。実効速度「5Gbps超」を確認 IntelとBroadcomが「Wi-Fi 7」の相互接続テストを実施
IntelとBroadcomが共同で「Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)」の相互接続テストを実施し、その結果を発表した。異なるベンダー間の相互接続性の向上を目指したテストで、5Gbpsを超える実効通信速度を実現できることを確認できたという。Intelがプロ向けGPU「Intel Arc Pro Aシリーズ」を発表 搭載製品は順次発売
Intelが、CADや映像業務に携わるプロフェッショナル向けのGPU「Intel Arc Pro Aシリーズ」を発表した。先行するコンシューマー向けの「Intel Arc Aシリーズ」と同様に自社製CPUとの連携機能を備え、GPUとしては初めてAV1のハードウェアエンコーディングにも対応している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.